スバル株大幅安、完成検査員の燃費計測値の変更について調査へ

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  • 国に申請した数値が出ない場合も適正な数値に書き換えか-NHK
  • 無資格検査問題でスバルは役員の月額報酬一部自主返納を発表

A worker drives a Subaru XV sport-utility vehicle (SUV) following inspection on the production line of Fuji Heavy Industries Ltd.'s Gunma Yajima Plant in Ota, Gunma, Japan.

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

SUBARU(スバル)株が大幅下落。無資格検査問題で、完成検査の資格を持つ従業員が燃費計測値で変更行為があったと発言したとする報告を受けていたと認め、事実関係の調査に乗り出すと発表した。

  NHKは20日朝、スバルが国に申請した燃費の数値が出ない場合も適正な数値に達しているようにデータを書き換えていた可能性があることが関係者への取材で分かったと報道。スバル株は前日比大幅安で取引を開始。一時昨年11月9日以来の日中下落率となる前日比8.5%安の3424円まで値を下げたあと、3478円で取引を終えた。

  スバルは午後に声明を発表。報道について同社から発表したものではないとした上で、外部専門家による調査を通じて一部の完成検査員から、特定車種の量産開始時期の抜き取り検査工程での燃費調査で計測値の変更行為があった、などとする発言が確認されたと報告を受けていたことを明らかにした。具体的な計測値の変更の有無や範囲などを確認できておらず、現在まで公表を差し控えていたという。

  車両開発時や型式指定届の際の燃費試験のデータに関する改ざんなどは確認されていないとし、外部専門家を交えて事実関係について調査して結果が判明次第、適切な開示を行うとした。国土交通省自動車局の林健一氏はスバルに対して「何が起きているのかを調査し、事実を明らかにするよう求めている」と話した。

  スバルは無資格の従業員が車両の完成検査を行っていた問題を受け、19日に国土交通省に報告書を提出した。同日開いた会見で吉永泰之社長はほぼ全ての役員が今月から来年3月まで月額報酬の一部を自主返納すると発表。報告書の指摘を踏まえた再発防止策も公表し、資格を持たない従業員による完成検査業務や正規の完成検査員の印鑑の貸与などを即時停止するほか、教育手続きの見直しや検査工程の管理強化、生体認証やバーコードなどITを活用したシステムを導入することで管理の徹底を図るなどとしていた。

  さわかみ投信の吉田達生シニアアナリストは新車の立ち上がり時は、性能や品質のばらつきが大きいためサンプリング調査は通常行われ、三菱自動車のように届け出データを改ざんしていたケースとは異なるとしつつ、「データを書き換えることはグレーと言わざるをえない。事実が明らかになるまでは、投資家は手が出しにくいだろう」と話した。SBI証券の遠藤功治アナリストは「嫌なニュースが続き、ブランドイメージに影響が出かねない。受注が戻るにはまだ時間がかかりそうだ」と話した。

  無資格検査問題を受けて、スバルは約39万5000台をリコール。費用は200億円に広がったほか11月の同社の国内乗用車販売台数は前年比8.8%減少するなどの影響が出ていた。

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