日本株は反発、米金利上昇で金融買われる-市況高の石油や輸出も高い

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  • 米10年債利回りは2.46%に急上昇、為替は1ドル=113円付近と円安
  • 米上下院とも税制改革法案を可決、下院は再度採決へ

20日の東京株式市場は反発。米税制改革法案の成立期待が高まるなか、米長期金利の上昇から銀行や保険など金融株が買われ、海外原油市況の反発から石油関連も上昇した。

  TOPIXの終値は前日比5.98ポイント(0.3%)高の1821.16、日経平均株価は同23円72銭(0.1%)高の2万2891円72銭。TOPIXは1991年11月以来の高値となった。

  りそな銀行アセットマネジメント部の黒瀬浩一チーフ・マーケット・ストラテジストは、「世界景気が回復基調にあり、株式相場も堅調が続いている」と指摘。年末に向けて「海外勢を中心に利益確定の売りが出る一方、安くなったところでは押し目買いも入っている」と述べた。

  米下院は19日、恒久的で大幅な法人減税と時限的な個人の税優遇措置を盛り込んだ抜本的な税制改革法案を可決した。法人税率は現行の35%から21%に引き下げる内容。上院でも20日未明に可決した。ただ、手続き上の問題に対処するため、下院は20日午前に再び採決する必要がある。それでも週内にも成立するとの見通しは変わっていない。

  きょうの日本株相場を押し上げたのは銀行株。19日の米10年債利回りは2.46%に急上昇し、業績へのプラス影響が見込まれた。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物が0.5%高の1バレル=57.46ドルと1週間ぶりの高値を付け、石油・石炭製品や商社株も上昇。円安を手掛かりに電機や輸送用機器など輸出関連も高くなった。為替市場ではドル・円相場が1ドル=113円付近と、前日の日本株終値時点の112円59銭からドル高・円安で推移している。

  ただ、TOPIX、日経平均とも前日終値付近での動きに終始、上値は重かった。東海東京調査センターの仙石誠マーケットアナリストは、「年末やクリスマスを控えて海外勢の参加が少なくなり、個人投資家の税対策に向けた損益通算の売りに押されやすい」ことを挙げた。

  東証1部33業種の上昇率トップは石油・石炭製品で、銀行や保険、非鉄金属、ゴム製品、卸売など22業種が上昇。半面、前日に続きリニア新幹線工事を巡る不正受注事件を受けて建設が安く、不動産やサービス、電気・ガス、食料品など内需関連中心に11業種が値下がり。

  売買代金上位では、モルガン・スタンレーMUFG証券が投資判断を引き上げたT&Dホールディングスが上昇。米キャメロンLNGプロジェクトとの契約条件交渉が合意した千代田化工建設、野村証券が目標株価を引き上げたCYBERDYNEも高い。半面、車の燃費検査でも不適切なデータ書き換えが行われていた可能性をNHKが報じたSUBARU、ジェフリーズが格下げしたツルハホールディングスは安い。
  

  • 東証1部の売買高は16億6124万株、売買代金は2兆5499億円
  • 値上がり銘柄数は1124、値下がりは837
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