米国債発行額、来年は1.3兆ドルに倍増-資金調達コスト上昇は必至か

  • ヘッジファンドなど価格に敏感な買い手の役割が高まる見通し
  • 各国中央銀行による買いが弱まれば、利回り上昇につながる可能性

The U.S. Treasury stands in Washington, D.C., U.S..

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

来年の米国債発行は8年ぶりの高水準となる見通しだが、ムニューシン米財務長官が頼るのは、買いを入れる前に利回り上昇を目にする必要のある投資家層かもしれない。

  JPモルガン・チェースによると、米国債の純発行額は2018年に2倍強に膨らみ、1兆3000億ドル(約147兆円)に達する見込み。連邦準備制度が債券保有を縮小する中で、財政赤字は税制改革の影響を考慮に入れなくても増大が予想され、どう見ても資金調達コストの上昇は必至だ。

  外貨準備の伸びの落ち着きもあって、今年の米国債相場を支えてきた各国中央銀行による買いが弱まる可能性があり、ムニューシン財務長官にとって難題になると一部のアナリストは考える。クレディ・スイス・グループによると、そのような展開になれば、連邦準備制度理事会(FRB)の分類で家計やヘッジファンド、プライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社、富裕層向け信託を含むグループなど、より価格に敏感な買い手の役割が高まりそうだ。

  クレディ・スイスのグローバル金利戦略責任者、プラビーン・コラパティ氏は「家計部門が新発債のかなりの割合を吸収する必要があろう。これらの買い手は資産運用会社やヘッジファンド、さらには家計であり、彼らの多くは価格に敏感だ。一定の水準では買うだろうが利回りが低ければ関心を持たないかもしれない。そうした状況は利回り上昇を示唆する」と指摘した。

  FRBのデータによれば、家計部門の米国債保有は9月時点で1兆3450億ドルと、昨年末の1兆4090億ドルから減少。10年国債利回りは7-9月(第3四半期)に今年の最低水準を付けた。

原題:With Treasury Sales About to Double, Mnuchin’s Going to Pay Up(抜粋)

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