米金融当局の予測に頭抱えるエコノミスト-経済と金利の食い違いで

  • 2018年のGDP伸び率予想は上方修正され、失業率見通しは引き下げ
  • ドット・プロットで示された18年の予想利上げ回数は3回で据え置き

米金融当局が13日に公表した最新の経済予測は、成長率予想を上方修正するなど全般に改善を見込む一方、2018年の利上げ回数見通しは3回に据え置いた。そしてエコノミストは今、そのつじつま合わせの謎解きに頭を抱えている。

  向こう3年間をカバーする経済予測(中央値)では、18年の実質GDP(国内総生産)伸び率予想は2.5%と9月の前回予想から0.4ポイント上方修正された。これは長期的に持続可能と当局が推計する1.8%を大きく上回る。

  また、18年10-12月(第4四半期)時点の失業率予想は平均3.9%と、9月予想の4.1%から下方修正され、こちらは完全雇用状態と推計される数値よりもずっと良い水準といえる。その一方で、インフレ率予想は当局目標の2%をわずかに下回る水準(1.9%)に据え置かれた。

  これに対し、金利予測分布図(ドット・プロット)に示された18年の利上げ回数は3回のままで、年末時点のフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジ見通しは2-2.25%とされた。9月予想に比べ景気が一段と拡大する一方、金利の道筋は変わらないというわけだ。

  ドイツ銀行のチーフ国際エコノミスト、トルステン・スロック氏は「経済予測が修正されたのにドット・プロットについては修正がなかったことは整合性を欠く」と指摘する。

  次期連邦準備制度理事会(FRB)議長に指名されたパウエル理事は2016年2月の講演で、それぞれのドット(点)がどの当局者の予想か明らかにされていないことや、すぐに新鮮さを失うことなどドット・プロットのさまざまな「課題」に言及した。

  パウエル理事が上院本会議で承認され、来年2月にイエレン議長の後任に就任すれば、当局のコミュニケーション戦略見直しの一環として、ドット・プロットについて何らかの取り組みを行うチャンスが訪れるだろう。

原題:Fed’s Dots Have Lost the Plot as Economists Puzzle Over Outlook(抜粋)


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