日本株は小幅反落、談合懸念の建設が下落率トップ-輸出堅調が下支え

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  • 大手ゼネコン4社が不正な受注調整報道、大成建など投資判断下げも
  • 米住宅市場指数は18年ぶり高水準、税制改革採決への期待も根強い

A visitor looks at the trading floor at the Tokyo Stock Exchange (TSE), operated by Japan Exchange Group Inc. (JPX), in Tokyo, Japan.

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

19日の東京株式相場は小幅反落。リニア新幹線工事の不正で大手ゼネコン4社の談合観測が広がり、建設株が業種別下落率トップ。大成建設や鹿島はアナリストの投資判断引き下げも響いた。海運や陸運株も安い。半面、ゴム製品や輸送用機器など輸出株の一角は堅調、株価指数を支えた。

  米国の景気堅調や税制改革法案の早期成立期待が投資家心理にプラスに作用した半面、前日大幅高した反動から戻り待ちの売りも出て、相場全般は明確な方向感を見いだしにくい1日だった。

  TOPIXの終値は前日比2.72ポイント(0.1%)安の1815.18、日経平均株価は33円77銭(0.1%)安の2万2868円00銭。

  SMBC信託銀行投資調査部の佐溝将司マーケットアナリストは、米税制改革は「2019年からとみられていた減税が18年から前倒しで実施することが評価されたが、既に織り込み済みとの見方もあり、上値は重かった」と指摘。日経平均が2万3000円の壁を超えるには、「相場をけん引する半導体関連の一段の上昇が必要で、そのためには米国の低インフレ長期化の懸念が払拭(ふっしょく)され、ドル高・円安の進行が条件になる」と話した。

東証アローズ

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  全米ホームビルダー協会とウェルズ・ファーゴが18日に発表した12月の米住宅市場指数は74と市場予想の70を上回り、1999年7月以来、18年ぶりの高水準となった。また、法人税と所得税の引き下げを盛り込んだ税制改革法案について下院は19日、上院は20日に採決する予定。議会はクリスマスまでに法案を通過させ、トランプ大統領に送付することを目指している。

  根強い税制改革期待から18日の米国株はS&P500種株価指数やダウ工業株30種平均、ナスダック総合指数が続伸し、最高値を更新。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)も2.2%高と連騰した一方、米10年債利回りは2.39%と4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した。

  きょうの日本株は、米国の経済先行き期待や株高の流れから安心感が先行、TOPIXと日経平均は続伸して始まったが、前日に日経平均は348円高となるなど大幅高した反動もあり、徐々に目先の損益を確定する売りが増加。午前半ば以降は前日終値を挟みもみ合った。丸三証券の服部誠執行役員は、日経平均の「史上最高値からバブル後安値までの下げの半値戻し水準である2万3000円付近では売りが出やすい。年末特有の個人による損益通算の売りも出ており、上値を抑えている」と言う。

  この日のドル・円はおおむね1ドル=112円50ー60銭台で推移、前日の日本株終値時点112円66銭に対し横ばい圏だった。アジア株は中国上海総合指数が一時0.8%高となったほか、香港も堅調だった半面、台湾は韓国は軟調。

  東証1部33業種は建設、海運、陸運、金属製品、倉庫・運輸、情報・通信、その他製品、食料品など23業種が下落。建設は、大手ゼネコンの大成建設や鹿島、大林組、清水建設が下落。リニア中央新幹線の建設工事を巡る不正受注事件で、大林組が大手ゼネコン4社で受注調整をしていたことを認め、課徴金減免制度に基づき、公正取引委員会に違反を自主申告していたことが分かったと読売新聞が19日に報道。大成建や鹿島には、UBS証券が投資判断を「売り」に下げる材料も重なった。海運は、ばら積み船の運賃指標が4日続落したことがマイナス要因。半面、ゴム製品や証券・商品先物取引、輸送用機器、その他金融、卸売など10業種は上昇。

  売買代金上位では大東建託やダイキン工業、ローム、モリテックスチールが安く、個別材料株ではゴールドマン・サックス証券が原料高を懸念し、判断を「中立」に下げた日本触媒は急反落した。日立製作所やSBIホールディングス、ホンダ、米S&Pが長期会社格付けを上げた三菱自動車は高い。

  • 東証1部の売買高は14億5899万株、売買代金は2兆3913億円
  • 値上がり銘柄数は698、値下がりは1265

  

  
  

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