トランプ大統領:「比類ない力」が米国の防衛戦略の鍵-演説で強調

  • 就任後初の国家安全保障戦略を発表-経済的繁栄の重要性も指摘
  • 「修正主義の強国」の中ロ、ライバルにもパートナーにもなり得る

トランプ大統領

Photographer: Jim Lo Scalzo/Pool via Bloomberg

トランプ米大統領は18日、就任後初の国家安全保障戦略を発表し、選挙公約の「米国第一」主義を反映する力強い外交政策を米国が追求していくと宣言した。

  ワシントンで軍や国土安全保障当局者らを前に演説したトランプ大統領は「繁栄と引き換えに安全保障を手に入れようとする国は最後には両方を失うことになる」と述べ、「弱さは紛争への最も確実な道であり、比類ない力は防衛の最も確実な手段だと認識している」と語った。

  国家安全保障戦略は米議会への提出が義務付けられた文書で、北朝鮮の核計画や国際テロ、ロシアの好戦的姿勢、中国の影響力の高まりなど、幅広い世界的課題に対するトランプ政権のアプローチを説明。通商関係に重点を置くことで、米国の経済的繁栄が国家安全保障に極めて重要だと主張した。

  同文書は中国とロシアの両方に厳しい姿勢を取り、米国が世界で唯一の超大国である国際的現状の逆転を狙う「修正主義の強国」だと指摘した。ただトランプ大統領は演説では比較的融和的な表現を用い、両国がライバルにもパートナーにもなり得ると発言。ロシアのサンクトペテルブルクで「数千人が殺害される可能性もあった」テロ攻撃を阻止するために米中央情報局(CIA)がロシア政府に最近情報提供を行ったケースを引き合いに出した。

  米政権が今回打ち出した戦略は、トランプ氏が選挙期間中に公約した徹底的な見直しというよりも、多くの点で米国の外交政策の従来のテーマの継続性を反映している。具体的には国土と国民生活の防衛、米国の繁栄の促進、力を通じた平和の実証、一段と競争的な世界での米国の影響力の促進の4つのテーマを掲げた。

  しかし、オバマ前大統領が気候変動を米国の直面する安全保障上で最重要の課題の1つと見なしたのに対し、同文書では国家安全保障への脅威とはもはや位置付けられず、トランプ大統領も演説でこの問題に言及しないなど、幾つかの主要な分野で前政権との違いが浮き彫りとなった。

原題:Trump Says ‘Unrivaled Power’ Is Key to U.S. Defense Strategy(抜粋)

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