18年は全てが変わる、ボラティリティーの拡大想定を-モルガンS

  • S&P500種は連続68営業日で上下1%未満、95年以降で最長
  • 新税制は予想よりも「業績計画の乖離をもたらす」-ウィルソン氏

Traders work on the floor of the New York Stock Exchange (NYSE) in New York, U.S..

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

歴史家が2017年の米株式市場を振り返ると、1週間ごとの動きはこう記憶されるのではないだろうか。週の3日間は上昇して2日間は下落、ボラティリティーは全く気にも止められず、指数は終始1%を下回る上昇率だったと。

  モルガン・スタンレーはこれら全てが変わろうとしているとみている。今年の株式のボラティリティーの低さを大きな謎とはやし立てる向きもあるが、同行のチーフ米国株ストラテジスト、マイク・ウィルソン氏はそうは考えていない。この背景には着実な経済成長や企業業績の予測可能性、米金融当局との政策意図の共有があると同氏は分析している。

  ウィルソン氏はブルームバーグテレビジョンとのニューヨークでのインタビューで、「こうした事象は2018年に確実に変化する」と予想。 「業績予想や経済指標の乖離(かいり)はさらに広がり、米金融当局は金融引き締めに動く。ボラティリティーの拡大を想定しておくべきだ」と語った。

  今のところ米国株は平静を保ちながら高値を更新。S&P500種株価指数は前日比が上下1%未満の日が15日まで68営業日連続と、1995年以降で最長を記録。リスク調整後のリターンを示すシャープレシオは今年、この半世紀で3番目に高さだ。
      

  S&P500種株価指数が4営業日ごとに高値を更新する中、Cboeボラティリティ-指数(VIX)は今年の約2割の期間で10%を下回って推移している。銘柄間の連動性低下と経済指標の失望の少なさによってもたらされた着実な株価上昇は、VIXのような不安指数を前例のない水準まで押し下げた。

  ただ、各国・地域の中央銀行が市場にフレンドリーな政策を縮小するため、来年は今年ほど好ましいマクロ環境にはならないであろうことはウィルソン氏にとって明白だ。米国の税制改革により米国企業は信頼性の高い業績計画を立てるのが恐らく難しくなり、株式市場が揺さぶられる可能性がある。

       
  ウィルソン氏は「利益は増えるだろうが、企業はまだ18年のガイダンスを出していないということを忘れないでほしい」と指摘。その上で「企業が期待に応えてくれるかどうか分からない」と述べ、新税制は「人々が予想しているよりも業績計画の乖離をもたらす」と分析した。
           
原題:This Was the Kind of Week Morgan Stanley Sees Going Away in 2018(抜粋)

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