コモディティー取引、来年はブロックチェーン技術で「大変革」か

A bitcoin logo sits on a LL 1800W power unit supplying cryptocurrency mining machines at the SberBit mining 'hotel.'

Photographer: Andrey Rudakov/Bloomberg

ビットコインの台頭に伴い世界の金融市場を大きく揺り動かしている分散型デジタル台帳のブロックチェーンが、2018年には食品やエネルギーといったコモディティーの分野で同様の変革を起こす勢いだ。

  英BP、オランダのABNアムロ・グループなどの企業は先月、エネルギー現物取引の合理化に向けてブロックチェーンを採用すると明らかにした。10月には、世界的な物品取引のプラットフォームでブロックチェーンを使用するため、4つの銀行がスイスのUBSグループと米IBMが創設したベンチャーに参画した。

  ブロックチェーン技術を採用した企業の投資リターンを追跡する指数を考案したリアリティ・シェアーズのエリック・アービン最高経営責任者(CEO)は、「ビジネスのやり方が大きく変革するという話だ。大量の書類処理や転送作業なしで、全てが自動的に行われる」と述べた 。

  今年目覚ましく値上がりしたビットコインは、トークンの価値の伝送・保存においてブロックチェーンに依存しているが、透明性が高い同技術は、大量のデータを保管・やり取りするニーズが高まっている企業にとって「潜在力がさらに大きい」と、ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスは9月12日のリポートで指摘した。

  すでにその潜在力に着目した農業分野での例として、ウクライナ政府は10月、農地の登記台帳の管理にブロックチェーン技術を採用することを明らかにした。現行システムが所有権争いにつながる詐欺行為にもろいことを考慮した動きだ。

  食品業界では、偽の原料の特定や製品自主回収の際の汚染源追跡に、ブロックチェーン技術が活用できると期待されている。

  それでも、新システムへの移行は混乱を伴い、ある程度の投資も必要なため、ブロックチェーン技術に基づくシステムが広く普及するのはまだ先のことになるかもしれない。また、大量のデータのオンライン化に関するリスクに対しての懸念もある。

  今年7月には、ブロックチェーン技術の新興企業コインダッシュのウェブサイトがハッカーの攻撃を受け、同社の新規仮想通貨公開(ICO)に参加しようとした投資家の資金700万ドル(約7億9000万円)が盗まれた。11月には、仮想通貨テザーのトレジャリー・ウォレットから約3100万ドルが「悪意のある」攻撃者によって引き出され、未承認のビットコインアドレスに送金されるという事件も起きた。

  コモディティー取引業者、ゼーナー・グループのシニアバイスプレジデント、ピーター・トーマス氏(シカゴ在勤)は「非常に多くのことが悪い方向に行く可能性がある。私が信頼できるようになるのは、これがきちんと機能するのをしばらくの間確認してからになる」と話した。

原題:Bitcoin Points Way to ‘Massive Change’ for Commodity Trading (2)(抜粋)

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