米税制改革法案を公表、共和党が最終合意-下院は19日採決を計画

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  • 法人税率は18年から21%に引き下げ、所得税率も下げる
  • 共和党下院院内総務:クリスマスに間に合うよう大統領に送付する

米共和党指導部は15日、法人・個人減税など抜本的な税制改革法案をまとめ上げ、公表した。法案通過の鍵を握る共和党上院議員2人が同意し、トランプ大統領にとって大きな政策上の勝利となるのは確実となった。

  法人税率は2018年から21%に引き下げるとした。また、2025年までの時限措置として、個人所得税率の引き下げ、基礎控除引き上げ、子供の税優遇措置拡大、州・地方税控除と住宅ローン利子控除の修正が盛り込まれた。

  さらに共和党の長年の目標の一つだった、医療保険制度改革法(オバマケア)の下での個人の医療保険加入義務の廃止も税制法案に追加された。しかし、議会予算局の試算によれば、保険加入義務が廃止されれば10年間で米国民1300万人が無保険になる見込み。

  ホワイトハウスのサンダース報道官は、「この法案は税率を引き下げるほか、ねじ曲げられ重荷となった税法を簡素化し、オバマケアの個人保管加入義務として知られる低所得・中間層家計への誤った課税を廃止する。これにより米経済成長と賃金上昇、競争力向上が促されるだろう」と述べた。

  マッカーシー共和党下院院内総務は発表資料で、下院は19日に税制改革法案の採決を行う計画だとした。同院内総務は「上下両院は共同の税制案で合意した。われわれはこれをクリスマスに間に合うよう大統領に送付するだろう」と述べた。上院も週半ばまでに採決を行う予定。

  上院共和党指導部の努力が実り、税制法案への反対を表明していたルビオ、コーカー両議員は共に賛成票を投じると述べた。ルビオ議員が求めていた子供の税優遇措置拡大は最終法案に盛り込まれた。財政赤字拡大への懸念を表明していたコーカー議員は考えをあらためたと語った。

  税制改革法案のテキストのほか、概要説明も公表された。

  税制改革法案の詳細は以下の通り。

-法人税:18年から税率を現行の35%から21%に引き下げる

-所得税:税率区分は引き続き7つ。税率は10%、12%、22%、24%、32%、35%、37%とする(現行は10%、15%、25%、28%、33%、35%、39.6%)。最高税率区分は独身者で所得50万ドル(現行は41万8401ドル)以上、夫婦合算申告で60万ドル(現行は47万701ドル)以上

-法人代替ミニマム税(AMT):撤廃

-個人AMT:独身者控除を7万300ドルに、夫婦合算申告控除を10万9400ドルにそれぞれ26年1月1日まで引き上げる。控除が段階的に減り始める所得額を独身者は50万ドル、夫婦合算申告で100万ドルに上げる

-企業の設備投資:企業は17年9月27日から23年1月1日までの間に購入した一部機器のコストを即時償却できる。23年1月1日以降は、即時償却可能なコストの割合が徐々に減る

-企業の海外利益:米企業が海外に滞留させている利益のうち、現金に対しては15.5%、現金以外には8%課税する

-パススルー事業体の税優遇措置:税控除を20%とする。ただし夫婦に対しては31万5000ドルから、独身者に対してはその半額から制限が課される

-医療保険制度改革法(オバマケア)が定める個人の保険加入義務:廃止する

-住宅ローン利子控除:最初ないし2番目の住宅の新規購入で、住宅ローン利子の控除が適用されるローン総額の上限を18年1月1日から75万ドルとする。現行は100万ドル

原題:GOP Unveils Agreement With House Vote Tuesday: Tax Debate Update(抜粋)
   Everything You Need to Know About the GOP Tax-Overhaul Plan (抜粋)

(法案の詳細などを追加して更新します.)
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