12月15日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル上昇、税制改革法案巡る楽観で-年末控え薄商い

  15日のニューヨーク外国為替市場ではドルが続伸。午後に上げを拡大した。米税制改革法案を巡る楽観が背景にある。

  年末の休暇シーズンを迎えて薄商いとなる中、ドルは主要10通貨のうちニュージーランド(NZ)ドルを除く全てに対して値上がり。NZドルは、堅調な経済データや商品価格を背景に週間ベースでも大きく上昇している。米ドルは、ルビオ米上院議員が税制改革法案を支持する意向だとの報道後に上げを拡大した。ブレイディ下院歳入委員長は、税制改革法案で必要な署名は全て済んでおり「完了した」と述べた。

  ニューヨーク時間午後4時31分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.4%上昇。ドルは対ユーロでは0.2%高の1ユーロ=1.1754ドル。対円では0.2%上げて1ドル=112円61銭。
  この日は年末特有の要素もドルを支援した。ユーロの支払いをドルに転換する際のコストの指標となる3カ月物クロスカレンシー・ベーシス・スワップが一段と拡大し、ドル調達のプレミアムが高まったことが示された。

  ドルは円に対し、欧州時間は軟調な展開だったが、米国時間に上げに転じた。米国債相場が下落し、10年債利回りが上昇したことが手掛かり。

欧州時間の取引

  ドルが軟調な展開。米金融当局のインフレ見通しに対する慎重姿勢が重しとなった。特にオーストラリア・ドルやNZドルに対する下げが目立った。
原題:Dollar Advances on Tax Bill Optimism as Pound, Loonie Tumble(抜粋)
Dollar Eyes Weekly Decline as Fed Inflation Caution Offsets Hike

◎米国株・国債・商品:株が急伸、税制改革法案の最終版公表控え

  15日の米株式相場は大幅上昇し、主要株価指数が過去最高値を更新した。法人税引き下げを盛り込む税制改革法案で議会が合意するとの楽観が投資家の間で強まった。米国債は、償還期限が短めの国債を中心に売られた。

  • 米国株は大幅上昇、税制改革法案の一本化作業が終了
  • 米国債は短めのもの中心に売り、税制法案進展受けた高リスク資産上昇で
  • NY原油は続伸、週間では3週連続下落-来年の見通しなお不透明
  • NY金は小幅続伸、週間では1カ月ぶりの上昇-米利上げ加速懸念が緩和

  共和党指導部が最終的な税制改革法案を同日夕刻に公表すると明らかにしたことを受け、米国株は上げ幅を拡大した。採決は来週行われる見通しで、注目度の高い上院議員らが法案支持を表明している。ラッセル2000指数は1.6%高と、11月16日以来最大の上昇となった。

  S&P500種は前日比0.9%高、ダウ工業株30種平均は143.08ドル(0.6%)高の24651.74ドル。ニューヨーク時間午後4時30分現在、米10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)未満上昇し2.35%。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続伸したものの、週間ベースでは小幅に下げ、これで3週連続安。来年の過剰供給に関する懸念が強く、石油輸出国機構(OPEC)の減産に対する楽観が相殺された。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は26セント(0.5%)高の1バレル=57.30ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント2月限は8セント下げて63.23ドル。

  ニューヨーク金相場は小幅続伸。週間では1カ月ぶりの上昇となった。米利上げペースを巡る懸念が和らいだ。ドルは週間で下落。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日比0.1%未満上げて1オンス=1257.50ドルで終了した。週間では0.7%高で、11月17日終了週以来の上昇。
  この日は株価指数と個別株の先物とオプション取引が期限を迎える四半期ごとのクアドルプル・ウィッチングに当たり、株式相場のボラティリティーを高めた。出来高は直近30日の平均を3割程度上回った。

  米国債市場では、30年債が前日に続き買われた。5年債と30年債の利回り差はまた縮小し、2007年10月以降で初めて53bpを下回った。同利回り差は週間ベースでも縮小。5週連続でイールドカーブのフラット化が進んだ。
原題:Stocks Hit Records With GOP Set to Unveil Tax Bill: Markets Wrap(抜粋)
Treasury Curve Flattens as Risk Assets Gain on Tax Bill Progress(抜粋)
Oil Rally Fizzles for Third Week With 2018 Outlook Still Cloudy(抜粋)
PRECIOUS: Gold Posts First Weekly Gain in a Month on Fed, Dollar(抜粋)

◎欧州株:ストックス600下落、小売株が大幅安-H&Mは13%急落

  15日の欧州株式市場では、指標のストックス600指数が下落。週間の下落幅は拡大した。不動産銘柄が上昇したが、それ以上に小売株の下げが指数を圧迫した。

  ストックス600指数は前日比0.2%安の388.19と、1週間ぶりの安値で終了。週間では0.3%下落した。この日の業種別指数は小売りが2.2%安、不動産は0.5%高。

  英FTSE100は0.6%高、ドイツDAXは0.3%高、フランスのCAC40は0.2%安。

  個別では、ヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)が13%安、ライアンエアー・ホールディングスが8.5%安。
原題:Europe Stocks Fall as Retailer Slump Outweighs Real EstateGains(抜粋)

◎欧州債:長期債が上昇、ポルトガル債利回りはイタリア債下回る

  15日の欧州債市場では利回り曲線がフラット化した。スペインとイタリアを除き償還期限10年超の国債が全般的に買われた。引け後にフィッチ・レーティングスの格付け判断を控えるポルトガル債は堅調だった。

  ポルトガルの格付け判断には、大きな関心が寄せられている。格上げとなればバークレイズの債券指数に2018年初頭にも採用される可能性があるためで、ポルトガル10年債利回りはイタリア債を下回った。ドイツ債先物は薄商いのなか上昇。

  イングランド銀行が慎重な姿勢を打ち出したほか、EU離脱交渉で今後の難しさが示唆される中で、英国10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下して3カ月ぶりの低水準。

  ギリシャ10年債利回りは15bp低下の3.97%となり、2006年以来の低水準。債務交換が完了した11月28日には5.334%だった
原題:EGB Curves Flatten, Portugal Pares Advance: End-of-DayCurves(抜粋)
Greek 10-Year Bond Yield Declines to the Lowest LevelSince 2006(抜粋)

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