ドルを圧倒するユーロ、18年も通貨の王座を堅持か

  • ECBタカ派寄りでユーロは1.21ドルに上昇へ-ストラテジスト調査
  • ゼロ%の中銀預金金利を為替市場は織り込みへ-INGのクルパタ氏

Euro notes and a U.S. one dollar bill are arranged for a photograph.

Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg

ユーロは今年、ドルを圧倒するパフォーマンスを見せているが、2018年も好調が続きそうだと予想されている。

  欧州中央銀行(ECB)が金融緩和策を緩やかに解除すればユーロ高に新たな弾みが付くと見込まれる中、ユーロ買いは来年のトップトレードの1つに上がっている。ユーロは今年、対ドルで12%上昇し、G10通貨で最高のリターンを記録。ING銀行は18年に10%程度の値上がりを見込む。

  ブルームバーグが調査したストラテジストの予想中央値では、ユーロが来年第4四半期までに1ユーロ=1.21ドルに上昇する見通しが示されており、オプション市場ではそれまでにその水準に達する確率は80%超と見込まれている。

  カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(CIBC)などユーロ強気派が重視するのはECBのタカ派寄り姿勢だ。INGのチーフ欧州金利ストラテジスト、ペトル・クルパタ氏は、為替市場がECBの行動にかなり先立ってゼロ%の中銀預金金利を織り込むと予想し、「ユーロを押し上げる」要因になると見る。中銀預金金利は現在マイナス0.4%で、14年にマイナス圏入りして以来、ユーロ相場に圧迫要因となっていた。

  CIBCのG10通貨戦略責任者、ジェレミー・ストレッチ氏は「マイナス金利を理由に多くの中央銀行がユーロ保有を大幅に縮小してきただけに、中銀預金金利の巻き戻しは大きな意味を持つだろう」と予想した。

  ただ市場は現時点で、ECBによる利上げを少なくとも19年までは織り込んでおらず、ECBの資産購入プログラムは少なくとも来年9月まで続く見通し。また、ユーロ圏のインフレ率がECBの目標を下回り続けたり、ECB当局者のタカ派寄り発言が弱まったりすれば、強気派にとって期待外れの展開になる可能性もある。

  さらに、ドルにとってのマイナスはユーロ相場にはプラスとなる可能性がある。このため、ロンドンに拠点を置くブローカーのアージェンテックスは、米金融当局の引き締めの道筋が予想よりも緩慢となれば、ドルは一段と売りを浴びやすい展開が考えられるとしている。

原題:Euro Seen Capturing Currency Throne From Dollar Again in ’18 (1)(抜粋)

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