12月14日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ユーロ下落、ECBの最新予測に反応-ドルはまちまち

  14日のニューヨーク外国為替市場では、ユーロが主要10通貨の大半に対して下落。欧州中央銀行(ECB)がインフレ率について、同中銀が目指す水準を下回る状況が続くとの予想を示したことが背景にある。ドルは主要通貨に対してまちまちな展開。一方でカナダ・ドルは中銀総裁の発言に反応し上昇した。

  ECBは最新予測で2018、19両年の経済成長見通しを上方修正。一方でインフレ見通しについては18年は前回予想からやや上方修正されたが、19年の予想は据え置かれた。これはECBが利上げに急がないことを示唆している。ドルは主要10通貨に対して高安まちまち。

  ニューヨーク時間午後4時39分現在、ユーロは対ドルで前日比0.4%安の1ユーロ=1.1776ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数はほぼ変わらず。ドルは対円で0.2%下げて1ドル=112円35銭。カナダ・ドルは0.2%高の1米ドル=1.2796加ドル。

  カナダ中銀のポロズ総裁はこの日、同国経済がこの1年に「目覚ましい成長」を遂げたと述べた。カナダ経済は潜在能力の限界に近いが、政策運営は慎重に進めると表明。その上で、中銀は経済が金融政策による刺激を徐々に必要としなくなるとの「確信を強めている」と語った。

  ドルの対円相場は、米国債利回りが上げを縮めたことも重しとなった。欧州時間には112円88銭の高値を付けたが、米国時間には一時112円07銭の安値に下げた。

欧州時間の取引

  ECBの政策決定発表を控えてユーロが安定した動きを見せた。またポンドは上昇し、一時1.3466ドルの高値を付けた。英中銀はこの日、政策金利据え置きを発表した。
原題:Euro Falls Amid Updated ECB Forecasts; Dollar Undermined by USTs(抜粋)
Euro Stabilizes Ahead of ECB While Pound Extends Gain Before BOE

◎米国株・国債・商品:主要株価指数が下落、税制法案を懸念

  14日の米株式相場は小型株を中心に下落。共和党の税制改革法案の上院可決を危ぶむ見方が広がった。米国債は短中期債を中心に下落。ただ30年債は上昇し、5年債と30年債の利回り差は数年ぶりの狭さとなった。

  • 米国株は下落、税制法案巡る懸念で午後下げに転じる
  • 米国債は10年債が下落、30年債は上昇-イールドカーブがフラット化
  • NY原油は反発、57ドル上回る-IEAがOPEC主導の減産に自信示す
  • NY金は続伸、米利上げペース加速懸念が後退

  S&P500種株価指数は午後の取引で下げに転じた。共和党のルビオ上院議員が子供税額控除額の拡大を認めないなら税制改革法案に反対すると上院指導部に伝えたと、同議員のスポークスマンが明らかにしたのが手掛かり。法案可決を確実とするには、共和党は上院の造反議員を2人以内に抑える必要がある。法人税減税の恩恵を最も多く受ける見込みの企業が構成銘柄となっているラッセル2000指数は1%余り下落した。また、米連邦通信委員会(FCC)がインターネット中立性規定の廃止を承認したことを受け、ハイテク株の比重が高いナスダック総合指数はそれまでの上げを消し、下落に転じた。

  S&P500種は前日比0.4%安の2652.01、ダウ工業株30種平均は76.77ドル(0.3%)安の24508.66ドル。ニューヨーク時間午後4時30分現在、米10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.35%。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反発。国際エネルギー機関(IEA)は来年の石油輸出国機構(OPEC)非加盟国の生産見通しを引き上げた一方、OPEC主導グループの顕著な減産に自信を表明した。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は44セント(0.8%)高の1バレル=57.04ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント2月限は87セント上げて63.31ドル。

  ニューヨーク金相場は続伸。米連邦公開市場委員会(FOMC)が来年の利上げは3回になると示唆し、経済成長加速で利上げペースが速くなるとの懸念が和らいだことが背景。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日比0.7%高の1257.10ドルで終了した。

  ルートホルド・グループの最高投資ストラテジスト、ジム・ポールセン氏は、この日の材料は「主として税制関連のニュースだったと思う」と述べた。「追い込みが間近に迫っており、ムーア氏が落選したこともあって、プレッシャーが増しているのだと思う」との見方を示した。

  米商務省が朝方発表した11月の小売売上高は、市場予想を上回る増加となった。年末商戦に入り個人消費の強さが示唆され、米経済に対する楽観を強めた。

  米国債は、早い時間の下げを徐々に埋める展開となった。税制改革法案が注目される中、リスク資産が下落したことが背景。

  欧州中央銀行(ECB)はこの日、政策に変更がないことを発表。ドラギ総裁は2020年に同中銀のインフレ目標を達成すると確言するには至らず、金融緩和の解除を正当化できるほどにはユーロ圏経済が強くないことを示唆した。
原題:U.S. Stocks, Dollar Fall as Tax Debate Heats Up: Markets Wrap(抜粋)
USTs Mixed, Long End Rallies as Relentless Flattening Persists(抜粋)
Oil Peeks Above $57 a Barrel Amid Conflicting Signals on Glut(抜粋)
Gold Buyers Spooked by Rates Come Back on Central Banks’ Solace(抜粋)

◎欧州株:下落、EDFやRWEなど公益株が大幅安

  14日の欧州株式市場では、指標のストックス600指数が下落。基礎 資源株は上昇したが、金利に敏感な公益株が売られた。

  ストックス600指数は前日比0.5%安の388.91で終了。業種別指数の 公益株は1.3%安となり、週間で5カ月余りぶりの大幅下落を記録する 勢い。基礎資源は0.7%上昇。

  英FTSE100は0.6%、ドイツDAXは0.4%、フランスの CAC40は0.8%それぞれ下落。

  個別では、フランス電力(EDF)が4.8%安、RWEが4.4%安に 沈んだ。
原題:Europe Stocks Drop as Plunging Utilities Outweigh Miners’ Rally(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債ほぼ変わらず、ECBのメッセージは強弱混交

  14日の欧州債相場は、ドイツ国債がほぼ変わらずとなった。ECB が経済成長見通しを引き上げたものの、同時にインフレ率は2020年まで 目標を下回り続けると予想した。この日入札を消化したスペイン国債は 上昇。15日にフィッチ・レーティングスの格付け判断を控えているポル トガル国債も堅調だった。

  ドイツ10年債利回りはドラギECB総裁の記者会見中に12月5日以 来の高水準に上昇。

  イタリアを除く欧州各国の30年債は上昇。イタリア債は15日の債務 交換を控え、売り優勢となった。

  スペイン10年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)低下の1.45%。この日の入札で発行額が30億~40億ユーロの 目標レンジ下限にとどまった;応札倍率は前回の水準とほぼ同じで、価格も平均並みだった。

  ポルトガル債はフィッチが15日に投資適格級の格付けを付与すれ ば、18年初頭からバークレイズの債券指数に採用される可能性がある。
原題:Bunds Steady on Mixed ECB Message: End of Day Curves, Spreads(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE