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三菱モルガンの外国人幹部がパタハラで本訴訟、損賠など4000万円

更新日時
  • 育休取得時の精神的苦痛や復職後の不利益で慰謝料請求-東京地裁
  • ハラスメント訴えは原告の「被害妄想」、会社側主張-訴状
Pedestrians walk past the logo for Mitsubishi UFJ Morgan Stanley Securities Co. in Tokyo, Japan.

Pedestrians walk past the logo for Mitsubishi UFJ Morgan Stanley Securities Co. in Tokyo, Japan.

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
Pedestrians walk past the logo for Mitsubishi UFJ Morgan Stanley Securities Co. in Tokyo, Japan.
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

三菱UFJモルガン・スタンレー証券のエクイティグループ機関投資家営業部のグレン・ウッド特命部長が14日午後、育休取得をめぐるハラスメントによる不利益への損害賠償など約4000万円の支払いを求める訴えを東京地裁に起こしたことが分かった。

  ウッド氏(47)は10月、休職命令は無効とする地位保全を求める仮処分の申し立てを行ったが、13日それを取り下げ、本訴訟に踏み切った。ブルームバーグ・ニュースが入手した訴状によれば、育休取得が認められなかった際に受けた精神的苦痛や出産後の不利益に対する慰謝料200万円や、未払い賞与、賃金など合計3901万5814円を請求している。

  三菱モルガンとウッド氏の代理人らは、10月の仮処分申し立て以降、裁判所との面談を複数回実施、それぞれの主張を行いながら解決の糸口を探ったが12月に入っても主張は食い違い、復職は実現していなかった。訴状によれば、会社側は原告のハラスメントを受けたとの訴えは「被害妄想」によるもので、育休取得や休職命令における違法性はないと主張しているという。

  同氏は三菱UFJモルガンに入社した2012年以降、国内および海外の機関投資家向けの日本株などのセールスチームを統括。15年に育休取得を申請したが、当初人事部から母子手帳を持っていないことを理由に許可されず、正式に認められたのは出産の約2カ月後で、父子関係を証明するものとしてDNA鑑定書を提出したという。
  
  原告の訴訟代理人らは15日午後、厚生労働省で記者会見を開き詳細について説明。同席したグレン氏は「仕事がやりたい」と現職復帰への意欲をにじませ、裁判は1-2年かかるかもしれないが、「何があってもあきらめません」と語った。

  三菱UFJモルガンの広報担当者は訴状をまだ確認していないのでコメントできないとしている。

主張は平行線

  原告は育休取得後に復職した16年3月ごろから業務上必要なミーティング予定も教えてもらえなくなるなどハラスメントを受け、心身に変調をきたすようになったと主張。17年1月からは、うつ病で休養加療が必要との診断を受け休職をしていたが、その後復職は可能との診断書を得たものの、10月、同社は賃金支払いのない休職命令を出した。

  これまでに裁判所に提出された文書によれば、会社側は休職命令は「安全配慮義務」によるものと説明。また、育休後に業務から外す措置を取ったのは子育て中であることを配慮した結果で、ハラスメントとの受け止めは誤解であるとウッド氏に伝えていたという。

  三菱モルガンとウッド氏は、同氏が10月に仮処分の申し立てを行って以降、対立を深めた。会社側は、同氏がこれまでに顧客名など、仮処分申し立てに必要ない情報を無断で社外に出したほか、会見などでの発言が信用と名誉を傷つけ、利益を害する行為が就業規則に違反している可能性があるとし、今後こうした行為を慎むよう文書で警告するなどしていた。

英語記事:MUFG Brokerage Sued by Manager as Harassment Spat Escalates (1)

(第5段落に会見の様子を追加しました.)
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