WTO閣僚会議、実質的な合意なく閉幕-多国間貿易の難しさ浮き彫り

  • 事前に設定していた主要目標のいずれもコンセンサス得られず
  • 加盟国の立場に変化必要だったが、それがなかった-事務局長

世界貿易機関(WTO)閣僚会議が実質的な合意に至らず閉幕し、多国間の貿易関係が難しさを増していることが浮き彫りになった。アルゼンチンのブエノスアイレスで13日まで開かれていた。

  加盟する164カ国・地域は会議前にWTOが設定していた主要目標でいずれもコンセンサスが得られなかった。農業・漁業の補助金を巡る立場などを引き続き協議することでは合意した。

  WTOのアゼベド事務局長は閉幕に際し、「ここで進展するには加盟国の立場の変化が必要だと分かっていたが、それを目の当たりにすることはなかった」と述べた。

  10日からの閣僚会議で主な議題に関して合意に達しなかったことで、欧州や米国、インド、南アフリカ共和国の通商責任者らは異例の強い批判を展開。貿易を統括するWTOの能力を巡り対立が先鋭化し、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表はWTOが紛争処理にエネルギーを注ぎ過ぎていると主張。EUは多国間交渉の効果の乏しさについて米国の不満に一部同調しながらも、トランプ米政権が司法の行き過ぎだとして批判してきたWTOの紛争処理システムを擁護した。

  アゼベド事務局長は、WTOが世界貿易の秩序を維持する能力を持つ唯一の機関であることでは全加盟国・地域が一致していると指摘。全ての当事者に柔軟な交渉を呼び掛けた。

原題:WTO Meeting Ends in Buenos Aires Without Substantial Agreements(抜粋)

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