12月13日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドルが8日ぶり下落、FOMC決定やCPIに反応

  13日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明発表後に下げ足を速め、この日の安値を付けた。FOMCはこの日0.25ポイントの利上げを発表。また来年の利上げ回数については3回との予想を据え置いた。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時0.7%低下。前日まで7営業日続伸と、約2年で最長の連続高となっていた。ドルはこの日、主要10通貨全てに対して値下がり。FOMCによる政策決定発表前の段階でもドルは軟調だった。11月の米消費者物価指数(CPI)統計では、コア指数の伸びが市場予想に届かなかったことに反応した。

  ニューヨーク時間午後4時53分現在、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.7%低下。ユーロは対ドルで0.8%高の1ユーロ=1.1831ドル。ドルは対円で0.9%下げて1ドル=112円54銭。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は声明発表後の記者会見で、向こう2年程度はインフレ率が2%前後で安定すると予想したほか、物価圧力に影響する要素については完全に理解されていないとの認識を示した。

  CIBCのFXマクロストラテジスト、バイパン・ライ氏は、FOMC決定に対するドルのネガティブな反応は「インフレを巡って懸念があることを示している」と分析。その上で、「投票権を持つメンバーの構成が来年変わる点は重要だが、景気循環の現時点においてドルが中長期的な手掛かりをFOMCから得ることはあまりない」と加えた。

  この日のFOMC決定発表後、市場が織り込む3月の利上げ確率は約68%。

  FOMC会合が終わり、市場の焦点は14日に移る。同日には欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行(英中銀)、スイス中銀、ノルウェー中銀が政策決定を発表する。ECBに関しては政策金利をはじめ、現行の金融政策を据え置くと見込まれている。

欧州時間の取引

  ドルは欧州時間も下落。アラバマ州上院補欠選挙で民主党候補が勝利したとの報道を受けてトランプ大統領の政権運営に不透明感が広がり、アジア時間にドル売りが優勢となったが、欧州時間も軟調な動きが続いた。
原題:Dollar Declines Amid CPI, Fed Decision, Ending 7-Day Win Streak(抜粋)
Soft U.S. Core Inflation May Keep Fed From Speeding Up Hikes(抜粋)
Dollar Slips on Trump Senate Setback Ahead of Fed Rate Decision

◎米国株・国債・商品:国債が上昇、FOMCが金利見通し据え置き

  13日の米株式相場はまちまち。S&P500種株価指数は引けの15分前に上げを失い下落した。米国債は大幅上昇。米連邦公開市場委員会(FOMC)が利上げを決定し、2018年については経済成長率予想を引き上げた一方、政策金利予測を変えなかったことに反応した。

  • 米国株はまちまち、S&P500種が引け間際に上げ失う
  • 米国債は大幅上昇、10年債利回り大幅低下-FOMCの金利予測に変更なく
  • NY原油は続落、米燃料在庫急増が嫌気された
  • NY金は上昇、利上げペース加速懸念が薄れる

  FOMCは大方の予想通り、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジを1.25-1.5%に引き上げた。その直後にはS&P500種株価指数が日中高値に急伸する場面があった。主要株価指数の中では、小型株で構成するラッセル2000指数が最も高い伸びとなった。18年の利上げ予想回数が据え置かれたことで、米10年債の利回りは低下した。

  S&P500種は前日比0.1%安。ダウ工業株30種平均は80.63ドル(0.3%)高の24585.43ドルで、終値ベースの過去最高値を更新した。ニューヨーク時間午後4時40分現在、米10年債利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し2.34%。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続落。1週間ぶりの安値となった。米エネルギー情報局(EIA)の統計でガソリン在庫が急増したことを背景に、製油所での原油需要見通しが弱まった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は54セント(1%)安の1バレル=56.60ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント2月限は90セント下げて62.44ドル。

  ニューヨーク金相場は上昇。スポット相場は3週間ぶりの大幅高となった。FOMCが来年の利上げについて3回との予測を維持したことから、経済成長加速で金融政策引き締めペースが速くなるとの懸念が和らいだ。ニューヨーク時間午後2時半現在、金スポット相場は前日比0.7%高の1オンス=1252.67ドル。これより先、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日比0.6%上昇の1248.60ドルで終了した。
 
  FOMCは政策声明で「ハリケーンの影響に伴う変動をならせば、雇用の伸びは堅調で、失業率は一段と低下した」と説明。インフレ率は短期的には当局が目指す2%を下回る水準にとどまるが、中期的には目標近辺で「安定する」との見方も示した。

  エバコアISIのポートフォリオ戦略担当責任者、デニス・ディバッシャー氏は顧客向けリポートで、「インフレが引き続き弱くFOMCが急速な引き締めを行う確率が低いかたわら、成長見通しが改善したことを示唆するもので、株式への追い風になる」と指摘。「インフレは来年加速する見通しで、それが市場の利上げ見通しをFOMCの予測に近づかせ、ひいては景気敏感株や金融株がアウトパフォームするだろう」と続けた。
原題:Treasuries Climb, Dollar Retreats on Fed Outlook: Markets Wrap(抜粋)
USTs Bull Steepen Amid Flattener Unwinds in FOMC Aftermath(抜粋)
Oil Slumps as U.S. Fuel Glut Signals Sluggish Crude Refining(抜粋)
Fed Spells Relief for Gold Traders Worried Over Rate-Hike Pace(抜粋)

◎欧州株:ストックス600が下落、公益が安い-資源株は上昇

  13日の欧州株式市場では、指標のストックス600指数が今週2回目の下落。公益株が大きく下げた。一方で資源株は上昇した。

  ストックス600指数は前日比0.2%安の390.70。公益株は2.1%安と、ここ5カ月余りで最大の下げ。ユーロ・ストックス50指数は0.5%下落。

  英FTSE100は0.1%安、ドイツDAXは0.4%下落、フランスのCAC40は0.5%安。

  個別ではディクソンズ・カーフォンが8.5%高、キオン・グループは6.1%上昇。一方でイノジーは13.2%安、RWEも13.1%安と売られた。
原題:Europe Stocks Decline as Utilities Slump Offsets MinersAdvance(抜粋)

◎欧州債:周辺国債が下落、総選挙実施決定のイタリア債は大幅安

  13日の欧州債相場はイタリア債を中心に周辺国債が下落した。同国の報道によると、来年3月4日の総選挙実施が決まり、反ユーロ政党「五つ星運動」の勝利に対する懸念が高まった。準中核国債もドイツ国債に比べ軟調だった。

  イタリア10年債のドイツ債とのスプレッドは9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)拡大。

  フランスとベルギーをはじめ準中核国債も売られた。フランスは2018年の大規模な供給が、ベルギーは来年1-3月に予定する償還期限15年以上の債券発行計画がそれぞれ売り材料。
原題:Italian Bonds Drop on Election Date; End-of-Day Curves,Spreads(抜粋)

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