コンテンツにスキップする

FOMC:0.25ポイント利上げ、18年は3回の利上げ予測を維持

更新日時
  • FOMCは「力強い労働市場の状況」が続くと予想
  • カシュカリ、エバンス両総裁が反対票-金利据え置きを主張
The Marriner S. Eccles Federal Reserve building stands in this photograph taken with a tilt-shift lens in Washington, D.C., U.S..

The Marriner S. Eccles Federal Reserve building stands in this photograph taken with a tilt-shift lens in Washington, D.C., U.S..

Photographer: Andrew Harrer
The Marriner S. Eccles Federal Reserve building stands in this photograph taken with a tilt-shift lens in Washington, D.C., U.S..
Photographer: Andrew Harrer

米連邦公開市場委員会(FOMC)は12、13両日の定例会合で、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を0.25ポイント引き上げ1.25-1.5%のレンジに設定した。2018年については経済成長予測を上方修正したものの、3回の利上げ予測に変化はなかった。

  連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は会合後の記者会見で、「今回の変更は、持続的な雇用創出や豊富な雇用機会、賃金上昇と共に労働市場の強さが続くとFOMCがみていることを反映している」と発言した。来年2月3日に退任する同議長にとって、今回は最後の定例記者会見となった。イエレン議長はまた、次期議長に指名されているジェローム・パウエル氏への円滑な移行を確実するため最善を尽くすと述べた。

  記者会見で資産価格の上昇について問われたイエレン議長は、高いバリュエーションは必ずしも過大評価を意味しないと答え、憂慮するようなレバレッジや信用状況の高まりは見当たらないと続けた。

  声明の変化点としては、前回声明にあった「労働市場の指標はやや一層力強さを増すと見込んでいる」との文言が削除され、代わりに緩和的な金融政策が「力強い労働市場の状況」を支えていくと表現した。これは当局者が労働市場の改善ペースが鈍化するとみていることを示唆する。

  今年3回目の利上げは賛成7、反対2で決定された。償還される証券の再投資を見送る額については予定通り来年1月から月200億ドルに引き上げることを確認した。現在は月100億ドル。

  声明は「ハリケーンに関連した混乱や再建はここ数カ月に経済活動や雇用、インフレに影響を与えたが、米経済の見通しを実質的に変えることはなかった」と言及。6月の声明以降、繰り返し使用してきた「経済見通しへの短期的なリスクはおおよそ均衡しているように見受けられるが、委員会はインフレの動向を注視している」という文言を維持した。

  この日公表された参加者の四半期予測によると、来年の経済成長率予想は中央値で2.5%と、前回の2.1%から上方修正された。

The Fed's New Dot Plot

  長期の成長率予測は1.8%増で前回から変わらず。税制改革が経済の成長能力に大きく影響すると、当局者が確信していないことを示唆した。

  反対票を投じたのはミネアポリス連銀のカシュカリ総裁とシカゴ連銀のエバンス総裁で、金利据え置きを主張した。反対者が2人以上出たのは2016年11月以降で初めて。カシュカリ総裁が反対票を投じたのは今年3度目。エバンス総裁の反対は2011年以降で初めて。

  ブルームバーグ・インテリジェンスのエコノミスト、カール・リカドンナ、エレーナ・シュルヤティエバ両氏は「12月のFOMC会合で最も重要な点は、政策当局者が経済見通しに対して強気な姿勢を強めているにもかかわらず、よりタカ派的なスタンスに転じていないことだ。インフレの軟調な局面が続いていることから、イエレン議長がとってきた政策正常化への段階的なアプローチをパウエル次期議長の下でも続けることは確実だ」と述べた。

  短期的な成長予測を引き上げたにもかかわらず、当局者が示した2018年の利上げ回数予想は実質的に変わらなかった。来年末時点のFF金利の予想中央値は2.1%。

  これは賃金・物価の低い伸びに対する根強い懸念を一部反映している可能性がある。FOMCがインフレ目標の基準とする米個人消費支出(PCE)価格指数は10月に前年比1.6%上昇にとどまった。

  4.1%と16年ぶりの低水準にある失業率と比較した場合、物価圧力の弱さはエコノミストを困惑させている。一部の金融政策当局者は物価がもっと明白に反応するまで追加利上げを見送るべきだと主張している。

  FOMC参加者の18年失業率予測は中央値で3.9%。前回予測では4.1%だった。ただ、長期予測は4.6%と前回から変わらず。2018-20年のインフレ予測はほとんど変わらなかった。

  イエレン議長は来年1月30-31日の次回会合を率いるが、それがFRB議長、副議長、理事、サンフランシスコ連銀総裁として30年間にわたり参加してきた最後のFOMC会合となる予定だ。

その他の予測(いずれも中央値)

  • 2019年FF金利は2.7%で前回から変わらず。20年は前回の2.9%から3.1%に上昇。長期予測は前回と同じ2.8%
  • PCE価格指数の予測は2017年を除き前回から変わらず。17年は1.7%上昇、前回1.6%上昇
  • 19年成長率は2.1%増、前回2.0%増。20年は2.0%増、前回1.8%増
  • 19年失業率は3.9%と、前回4.1%から低下。20年は4.0%、前回4.2%

原題:Fed Raises Rates, Eyes Three 2018 Hikes as Yellen Era Nears End(抜粋)

(新たな情報を追加し、更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE