「ビットコインの賢者」も信じない新規仮想通貨公開-こっちはバブル
Camila Russo、Olga Kharif-
世界を旅するNZの男性はICOに投資するつもりはないと言明
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ICO後、大半の仮想通貨が実際に使われず投機手段となっている
「ビットコインの賢者」として知られるニュージーランド人男性がいる。仕事を辞めてビットコインに夢中になり、夢の人生を手に入れた。仮想通貨が世界を変えると信じ、世界中を旅してこれを説いて回っている。
しかしこの男性も、最近の新規仮想通貨公開(ICO)ブームには懐疑的だ。手っ取り早く金を手に入れる手段としか見えない。

ヒマラヤのビットコイン賢者
出典:Dusty Gray
30代のこの男性は自分のビットコインをハッカーに盗まれることをひどく恐れているので名前を明かしていない。
「賢者(ババ)」のニックネームはインドで活動していた時に得たが、最近の滞在地であるオーストラリアでICOについて、「こっちは巨大なバブルだ。ひどいはじけ方をするだろう」と語った。ICOに投資するつもりはないとも述べた。
「ICOのプロジェクトについていろいろ説明があるが、いったん取引が始まると話は価格のことばかりだ。プロジェクト内容との相関性もない」と指摘した。

ブルームバーグがまとめたデータはこの男性の言葉が正しいことを示している。今年最大級のICO30件で売られた仮想通貨のうち、具体的な利用プロジェクトのない仮想通貨は、ICO後1カ月のパフォーマンスが良好。実用プロジェクトのある仮想通貨のほぼ3分の2は値下がりした。トークン・リポートによれば、ICO後に実際に使われるのは、10のデジタル通貨中1つ程度。大半が純粋な投機手段となっているのが実情だ。
原題:Want to Issue a Red-Hot ICO? Rule No. 1 Is Do Very Little Work(抜粋)
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