JPモルガン:日本の不動産、インフラに注目-借り入れコスト安く

  • 低コストの借り入れが投資リターン高める-共同責任者ピル氏
  • 欧米中銀は金融引き締めに、日銀の金融政策とかい離

米銀JPモルガン・チェースは、日本銀行が超低金利政策を続ける中で、日本の不動産、太陽光発電などインフラストラクチャーの投資に注目している。

  同社傘下のJPモルガン・アセット・マネジメントのグローバル・オルタナティブ部門共同責任者、アントン・ピル氏は東京でのインタビューで「日本は借り入れが依然としてかなり割安だ。一定の借り入れを活用することで利益を高めることができる」と述べた。さらに、外国人の多くが日本の不動産投資に魅力を感じる理由として、日銀が超低金利政策を続ける一方、米国は政策金利を引き上げ、欧州でも来年に欧州中央銀行(ECB)のテーパリング(緩和の段階的縮小)が予想されている点を挙げた。

  ピル氏が統括しているJPモルガン・ハイブリッジ・グローバル・オルタナティブの運用資産規模は約1300億ドル(約14兆8000億円)。同氏によると、対日投資の比率は5%以下だが投資額は増加し、東京と大阪のマンションを積極的に取得している。

  米国の利上げの影響を受けた金利上昇などで、世界的に不動産投資利回りは縮小傾向にある。ドイチェ・アセット・マネジメントのリポートでは、9月の東京オフィスビルの平均イールドスプレッド(国債金利とキャップレートの差)は前年同期比35ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の394bpと4%を割り込んだ。しかし、ニューヨークやロンドンは200bp台で推移しており、東京市場は依然として高いスプレッドが乗っている。

  ピル氏は「高過ぎる借り入れ比率」としないことが不動産投資の鍵と指摘。その上で借り入れ比率は約35-50%が適切な水準とみているとした。

  同氏はまた米金融当局のバランスシート縮小開始により債券市場の上昇局面は終わり、今後は投資家の関心はオルタナ資産に一層向かうとの見方を示した。同社のオルタナ部門の投資対象は不動産のほか、インフラストラクチャー、プライベートエクイティ、ヘッジファンドなど。

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