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日本株は3日続伸、米雇用統計とアジア株堅調-銀行、石油中心上げる

更新日時
  • 主要株価指数は高値引け、日経平均は1カ月ぶりにバブル後高値
  • 大林組は急落、リニア新幹線入札で東京地検が捜査
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Bloomberg
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11日の東京株式相場は3営業日続伸。米国の雇用統計が堅調、グローバル景気の先行きに楽観的な見方が広がり、アジア株や為替のドル堅調も投資家心理にプラスに働いた。米長期金利の上昇を受け銀行など金融株、アナリストが個別銘柄に対し強気の見方を示した石油やガラス株も高い。

  TOPIXの終値は前週末比9.61ポイント(0.5%)高の1813.34、日経平均株価は127円65銭(0.6%)高の2万2938円73銭。両指数ともきょうの高値引け、日経平均は11月7日に付けたバブル経済崩壊後の終値ベースの最高値(2万2937円)をわずかながら1カ月ぶりに更新。

  岡三アセットマネジメントの前野達志シニアストラテジストは、「グローバルな同時景気拡大はまだ終わっておらず、アジア市場も軒並み上昇していることに加え、ドル高・円安で日本企業の業績上方修正期待が広がった」と言う。

Tokyo Stock Exchange As Asian Stocks Rebound After Korean Fears Abate

東証外観

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  米労働省が8日に発表した11月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比22万8000人増加し、市場予想の中央値19万5000人を上回った。家計調査に基づく失業率は4.1%と前月から変わらず、約17年ぶりの低水準にとどまった一方、平均時給は前年比2.5%増と伸び率は市場予想(2.7%)を下回った。

  東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、「米国の雇用統計で雇用者数が伸びたことは大きい。賃金はあまり上がっておらず、利上げを急ぐ必要がない、投資環境にとって良いシナリオだ」とみている。賃金の伸びが鈍化した点については、ロボットによる生産性向上などが背景との見方を示した。

  8日の米国株はS&P500種株価指数が0.6%高の2651.50と史上最高値を更新し、米10年債利回りは2.38%と1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇。アジア時間11日の時間外取引でも、EミニS&P500先物、米10年債利回りはプラス圏で推移した。きょうのドル・円は一時1ドル=113円60銭台と、前週末の日本株終値時点113円39銭に対しドル高・円安に振れた。

  週明けの日本株は上昇して始まったものの、不正事実が発覚した大林組など大手ゼネコンの下げが重しとなり、午前のTOPIXは小安く終了。半導体など米テクノロジー株の軟調に対する警戒も根強い。ただし、直近で世界のマーケットの不安要素の1つだった中国上海株などアジア株が堅調な値動きを見せ、午後は再度浮上した。

  東証1部33業種は石油・石炭製品、銀行、ガラス・土石製品、機械、保険、鉄鋼、ゴム製品、食料品など29業種が上昇。銀行は上昇率で2位、TOPIXの押し上げ寄与度でトップ。7日に決まった新バーゼル3規制に対し、野村証券ではメガバンク各社は内部留保の積み上げで対応可能で、資本調達などは必要ないとの見方を示した。

  建設、海運、陸運、不動産の4業種は下落。建設は、リニア中央新幹線関連工事の入札を巡り東京地検の捜査を受けた大林組が大幅安、社員が地検の任意聴取を受けた鹿島も売られた。

  このほか売買代金上位では、11月の中国稼働時間が8.3%増えたコマツ、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が投資判断を強気に上げたJXTGホールディングスと出光興産、モルガン・スタンレーMUFG証券が目標株価を上げたミネベアミツミが高い。半面、ソニーやSUMCO、JR東日本、小幅ながら9カ月営業減益の積水ハウスは安い。

  • 東証1部の売買高は14億2007万株、売買代金は2兆3634億円
  • 値上がり銘柄数は1345、値下がりは615
    TOPIXと銀行株指数の推移
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