ブラックロックは米短期債を選好-追加利上げに伴うリスク最大でも

  • リーダー氏:短期債相場の急落は利回り妙味を高める
  • 今週のFOMCは追加利上げとの予想が支配的、関心は18年にシフト
Photographer: Victor J. Blue/Bloomberg

米国債の利回り曲線の平たん化に関する議論で見失われているのは、短期債が相対的に過去10年で最も割安であるといった事実だ。ブラックロックのリック・リーダー氏の目にはそのように映る。そんなリーダー氏は短期債の買い手だ。

  米2年債利回りは3カ月前の1.25%から約1.8%に上昇。その結果、10年債利回りとの差は先週、2007年以来最小の50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)まで縮小した。今週の連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げを決める見込みで、18年も追加利上げが予想される中、2年債はFOMCの政策に最も敏感に反応する年限だけに、利回り曲線のフラット化は理にかなう動きだ。

  債券トレーダーは既に追加利上げに対する緩衝材を積み上げており、2年債利回りは実効フェデラルファンド(FF)金利を60bp余り上回っている。
 
  米金融当局が18年に予想される3回の利上げの軌道を堅持した場合、確かに短期債利回りはさらに上昇するだろう。だが、ノーザン・トラスト・アセット・マネジメントのコリン・ロバートソン氏は18年の利上げを1回しか想定していない。リーダー氏は3回の利上げを見込むが、それでも2、3年しか保有しないことを考えれば短期債には依然として投資価値があると話す。

  ブラックロックでグローバル最高投資責任者(CIO)を務めるリーダー氏は8日にブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「利回り曲線のフロントエンドを好む。2年物や3年物といったフロントエンドが実にうまくいく」と指摘した。

  海外投資家が一斉に米長期債を購入し利回り曲線を圧迫していると言われるものの、米短期債と海外の短期債の利回り格差もかなり顕著で、米独2年債利回りの差は253bpと、1999年以来最大。ノーザン・トラスト・アセットで債券責任者を務めるロバートソン氏はインタビューで「私には1.8%の2年債利回りは極めて魅力的だ」と述べ、トレーダーが「米当局から多くの動き」を予想しているなら間違いだと指摘した。

  リーダー氏もロバートソン氏も来年に利回り曲線が逆イールドに転じるとは予想していない。リーダー氏はインフレ率が上向き10年債利回りが徐々に2.5%か2.75%に上昇していくからだと説明。ロバートソン氏は、当局が利回り曲線をゼロにしたくないため利上げをスローダウンすると予想する。

今週の注目点

  • 今週は12、13両日開催のFOMCが注目の的。金利決定の発表は東部時間13日午後2時(日本時間14日午前4時)で、その後にイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が任期最後のFOMC後記者会見を行う
  • 12日にアラバマ州で予定される上院補欠選挙では共和党のロイ・ムーア候補と民主党のダグ・ジョーンズ候補が争う
  • 主な経済指標
    • 12月12日:生産者物価指数、月次財政収支
    • 12月13日:MBA住宅ローン申請指数、消費者物価指数
    • 12月14日:新規失業保険申請件数、小売売上高、輸入物価指数、マークイット米国製造業PMI指数
    • 12月15日:ニューヨーク連銀製造業景気指数、鉱工業生産、対米証券投資

原題:BlackRock Is Buying the Bonds Most at Risk From Added Fed Hikes(抜粋)

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