メイ英首相がEUと薄氷の合意、アイルランド国境問題は消えず

  • 国境問題に関する英国の提案、EUは交渉前進に十分と判断
  • 実現方法は依然不明、「考え出す」のは英国-アイルランド外相

英国のメイ首相は欧州連合(EU)離脱交渉を前進させるため、アイルランド国境問題をどうにか先送りすることに成功した。だが、自らの政権を維持する要となっている北アイルランドの民主統一党(DUP)の存在は変わらない。

  8日の合意で英国は、離脱交渉が決裂したとしても北アイルランドはアイルランド共和国と同じ規則を施行し、アイルランド島内に厳格な審査を伴う国境を復活させないと保証。一方で、北アイルランドと英国の他地域との間に障壁を設けることもないと約束した。

  だが、英国がEUとは別の規制を採用し始める場合、これをどのように実現するのかは明確でない。例えば塩素処理された鶏肉はEUで禁じられているが、これが英国内で許可された場合、北アイルランドを通ってEUに流通しないようどうやって歯止めをかけるのか。アイルランドのコベニー外相は同国の問題ではないという姿勢を明瞭にし、解決策を「考え出す」のは英国だとRTEテレビに語った。

  DUPのフォスター党首は早速、まだ決着はついていないと警告。電子メールで配布した発表文で「まだ解決が必要な問題があることから、現在の形でこの合意を進めることについて首相に警戒を促した」と言明した。DUPの協力がなければ、メイ首相は議会で過半数を失う。

原題:U.K.’s Irish Fudge Will Come Back to Haunt May as Foster Hedges(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE