解任されてもロシア疑惑捜査は続く-モラー特別検察官が足掛かり確保

  • 有罪認めたマイケル・フリン被告との司法取引で大きな前進
  • 大統領が解任に動けば隠蔽の非難や憲法上の危機避け難いか

昨年の米大統領選へのロシア介入疑惑を巡りモラー特別検察官が進める捜査にとって、前大統領補佐官(国家安全保障担当)のマイケル・フリン被告が1日に連邦捜査局(FBI)捜査官への虚偽の供述を認めて司法取引に応じたことは、大きな前進を意味する。

  この成果は、モラー特別検察官にはさらに、トランプ大統領による解任の恐れに対する何らかの防御になると考えられる上、仮に将来解任されたとしても捜査が継続される足掛かりを確保したことになりそうだ。

  フリン被告が有罪を認めたのが、ロシア大使との昨年12月のやりとりについての虚偽の供述という、同被告が犯した可能性のある他の犯罪を考慮すれば比較的軽微なものだったことから、同被告は共有すべき重大な情報を握っていると広く受け止められている。

  モラー特別検察官の捜査がトランプ陣営の中枢に近づくにつれ、大統領がそれを阻止する方策を見つけるかどうか臆測が高まっているが、フリン被告が司法取引に応じたことにより、それは一段と難しくなったかもしれない。

  一つには特別検察官の捜査が進展している点が示されたことが挙げられる。さらに、トランプ大統領が特別検察官を解任すれば、隠蔽(いんぺい)との非難を浴びて憲法上の危機を招くのは避け難い情勢となったと、元司法省検事で現在は法律事務所コール・ショッツのマイケル・ワインスタイン氏は指摘する。

  また、仮にモラー特別検察官が解任されたとしても、同氏のチームは他の検察官や捜査官が捜査継続のために使うことができる手段を用意している。フリン被告との司法取引には、連邦の捜査官だけでなく州や地方の当局者との協力も義務付ける内容が盛り込まれているためだ。

  モラー特別検察官はこのほか、昨年の米大統領選でトランプ陣営の選対本部長を務めたポール・マナフォート被告についても、マネーロンダリング(資金洗浄)などの罪で起訴しており、この事案の追及に関心のある州当局の検察官にも指針を示した形だ。
  
(ブルームバーグ・ビジネスウィーク誌に掲載の記事です)

原題:Mueller Is Making Sure His Investigation Will Live On Even if He’s Fired(抜粋)

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