幼児教育無償化は2020年4月に全面実施-2兆円政策パッケージ

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  • 財源は消費増税で1.7兆円、企業拠出で0.3兆円
  • 2020年度のPB黒字化は困難、来年の骨太方針で達成時期等示す

Children play at kindergarten in Fukushima city, Japan.

Jiji Press/AFP/Getty Images

政府は8日、幼児教育無償化などを柱とした2兆円規模の政策パッケージを閣議決定した。財源は1兆7000億円が2019年10月に予定している消費増税分で、3000億円は企業からの拠出金を充てる。消費増税分の使途を変更したことで2020年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字化達成は困難となり、来年の骨太方針で達成時期と具体的な計画を示す方針を明記した。

  安倍晋三首相は政策パッケージの策定は「生産性革命、人づくり革命を車の両輪として少子高齢化という大きな壁に立ち向かうため」だと強調。「国民の信任を力としてこの大改革を成し遂げていきたい」と述べた。臨時閣議終了後、官邸で記者団に語った。

  幼児教育、保育に関しては、3-5歳児は親の所得を問わず原則無償化する。認可外の保育施設をどこまで対象とするかについては専門家も含めた検討の場を設け、「来年夏までに結論を出す」とした。0-2歳児は住民税非課税世帯を対象に無償化する。幼児教育無償化は消費増税の時期を踏まえ、19年4月から一部スタートし、20年4月から全面的に実施する。

  政策パッケージ策定は自民党が10月の衆院選の公約で掲げていた。公明党が求めていた私立高校授業料の実質無償化に関しても住民税非課税世帯を対象とし、年収約350万円未満の世帯には年間で最大35万円、年収約590万円未満には最大25万円の支給ができる財源を確保する方針を示した。その上で、20年度までに安定的な財源を確保し、年収590万円未満世帯を対象にした実質無償化を「実現する」とした。

  生産性革命では、賃上げや設備投資に積極的な企業に対して国際競争に勝てる程度まで税負担を軽減する措置を実施。20年度までに16年度比で設備投資額10%増加、18年度以降3%以上の賃上げ目標を掲げた。
  
  さらに新技術や新たなビジネスモデル推進のため、規制の一部を凍結する「サンドボックス」制度を創設するための法案を次期通常国会に提出する。自動運転技術については、20年頃の事業化を目指し、安全基準や交通ルールなど政府全体の制度整備の方針を18年度中に大綱としてまとめる。

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