バーゼル3最終合意、資本規制の枠組み完成-フロア72.5%で決着

更新日時
  • 資本フロアは標準的手法での算出値の72.5%を下回らないことで決着
  • モーゲージや融資、他の資産のリスク評価手法を新たに制限
Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

バーゼル銀行監督委員会は、新たな銀行資本規制「バーゼル3」の見直し作業が完了したと発表した。2008年の金融危機を教訓として議論されてきた包括的な資本規制の枠組みが、1年に及ぶ各国の隔たりを埋める意見調整を経てようやく完成する。

  同委員会の7日の発表によれば、最終合意されたバーゼル3は、銀行のバランスシートの透明性と健全性の向上を目指し、銀行によるモーゲージや融資、他の資産のリスク評価手法に対する新たな制限が含まれる。

  バーゼル銀行監督委の上位機関である中央銀行総裁・銀行監督当局長官グループ(GHOS)の議長を務める欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は「本日のバーゼル3改革の承認は、資本の枠組みをより強固にし、銀行システムの信頼を改善させる大きな節目となる。GHOSが承認した包括的な改革によって、金融危機を受けて始まった規制の枠組みのグローバルな改革が完成する」と言明した。

  バーゼル委は、金融危機以降に銀行の内部統計モデルが正確なリスク評価を提供できなかったことや、リスクアセット計測のばらつきへの対処を目指してきた。銀行の内部モデルによる資産リスクの計測結果が、標準的手法をどの程度まで下回ることを許容するか定めるアウトプットフロア(資本フロア)の水準については、標準的手法で算出した数字の72.5%を下回らないとする基準で最終決着した。このフロアの受け入れに当初反対していた欧州連合(EU)当局が70%を主張したのに対し、米国は80%を求め、その後75%に要求を引き下げていた。

  EUの銀行監督機関である欧州銀行監督機構(EBA)によれば、今回の最終合意によって、EUの銀行の加重平均CET1(普通株式等ティア1)比率は現状と比べて0.6 ポイント押し下げられる。2015年12月のデータと比較し、バーゼル3の影響を評価したところ、銀行の資本不足の合計額は397億ユーロ(約5兆2900億円)に上るが、その後2年の介在期間を通じて縮小した可能性がある。

  バーゼル委によると、グローバル業務を行う大手銀行のバーゼル3適用に伴う資本不足の合計額は907億ユーロ、CET1資本の不足は276億ユーロと推計される。

原題:Global Bank Regulators Reach Deal on Tougher Capital Rules (1)
Basel Says Large Intl’ Banks Have EU90.7b Shortfall on New Rules(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE