ドル・円は下落、米政治不透明感や株安受けて円全面高-112円台前半

更新日時
  • 豪ドルは予想を下回るGDPを受けて売りが優勢-0.75ドル後半
  • 米政治的不透明感や株安重し、200日移動平均線が鍵に-あおぞら銀

東京外国為替市場のドル・円相場は下落。税制改革の行方など米国政治に不透明感がある中、前日の米国市場での株安・金利低下やこの日の日本株の急落を背景に、円は主要通貨に対してほぼ全面高の展開となった。

  ドル・円は午後3時55分現在、前日比0.3%安の1ドル=112円24銭。朝方に付けた112円64銭から徐々に値を切り下げ、午後に日本株が下げ幅を拡大したのに連れて一時112円07銭と3営業日ぶりの水準までドル安・円高が進んだ。

  あおぞら銀行市場商品部為替マーケットメイク課の渡辺秀生課長は、「株の動きを見ながら、ドル・円は下がってきている」と説明。米税制改革法案は上院を通過したものの、「ロシア疑惑の話や、法案擦り合わせの前に政府閉鎖の話も片付けなければならない」とし、米国の政治的な不透明感がドル・円の重しになっていると指摘した。ただ、「何か実際に大きく変わったわけではないので、そこまで売り込めない」とし、「目先は200日移動平均線がサポートできるかどうかが注目」と述べた。

  米税制改革を巡っては、共和党のマコネル上院院内総務が5日、上院は両院協議会での法案一本化に向けた審議入り動議の採決を週内に行うと述べた。一方、暫定予算が8日に期限を迎える中、米下院共和党指導部は9日から政府機関閉鎖に陥る事態を回避するため、これに必要な暫定歳出法案を22日までの2週間の措置とする方向で検討している。

  大和証券の亀岡裕次チーフ為替アナリストは、米税制改革法案について「減税期待はすでに高まっており、法案がまとまっても上院案に近い再来年からの法人減税であれば、ドル・円の上昇余地は大きくない」と述べた。一方、下院案に近い形で成立した場合は「多少上昇するかもしれない」としたものの、「114円を超えることは難しいだろう」との見方を示した。

  オーストラリア・ドルは下落。7-9月期の豪国内総生産(GDP)が前期比0.6%増と市場予想の0.7%増を下回ったことを受けて、一時対ドルで1豪ドル=0.7572ドルと1日以来の水準まで下落した。

  三菱東京UFJ銀行の井野鉄兵シニアアナリスト(シンガポール在勤)は、予想を下回るGDPを受けて「利上げ時期の予想がきのうより以前の段階に戻った」と述べた。前日は10月の小売売上高の良好な結果を受け、来年の利上げという雰囲気になっていたと説明した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE