ヘッジファンドに有利な債券評価を銀行が提示も、SEC調査-関係者

  • 根拠のない評価額をヘッジファンドに示していなかったかを調査
  • JPモルガンとシティも調査対象に含まれると関係者

ウォール街の金融機関が、トレーディングで大きな利益をもたらすヘッジファンド顧客獲得のために熾烈(しれつ)な競争を繰り広げていることはよく知られている。

  調査の非公開を理由に事情に詳しい関係者2人が匿名を条件に語ったところでは、米証券取引委員会(SEC)は、評価の難しい債券について一部の銀行や証券会社が根拠のない評価額をヘッジファンドに示し、ビジネスを勝ち取るために越えてはならない一線を越えていなかったか調査している。要求された水準で価格を提示し、ヘッジファンドのもうけを助ける見返りとして、金融機関が取引を自分たちのところに呼び込んでいたのではないかとSECは懸念しているという。

  関係者によれば、米銀JPモルガン・チェース とシティグループなど少なくとも十数の銀行や証券会社が調査対象に含まれており、SECは他の大手や比較的小さい金融機関も幾つか調べている。調査は不正行為の摘発に必ずしもつながるわけではないが、モーゲージ債や他の流動性が低く、わずか数セントの動きがヘッジファンドのリターンに大きく影響するような債券のバリュエーション(評価)が焦点となっている。

  マンハッタン・カレッジのチャールズ・ガイスト教授(金融学)は「債券価格の操作などわけないことだ。それはある種の代替現実であり、債券の価格は取引されるまで実際には誰にも分からない」と指摘した。

  SECの報道官と、JPモルガンおよびシティグループの広報担当者は、いずれもコメントを控えている。

原題:SEC Is Said to Probe If Banks Helped Hedge Funds Inflate Returns(抜粋)

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