米上院案の法人代替ミニマム税維持、ハイテク企業に悪影響も-専門家

  • ハイテク企業や公益事業など研究開発の税優遇措置活用できない恐れ
  • ほとんど全ての法人が代替ミニマム税を支払うことになると識者

米上院共和党は税制改革法案策定の大詰めで法人の代替ミニマム税(AMT)撤廃から現状維持へと方針転換したが、これがテクノロジー企業など法人の税負担を法案策定者の思惑以上に押し上げる可能性があると、専門家は指摘する。

  法人AMTは企業の税優遇措置を活用した過度の節税を防ぐために導入された。20%の法人AMTが現行法で適用されている米企業は全体の1%に満たない。

  しかし、上院案でAMTの税率が維持されたことで、企業は知的財産権や設備投資、研究開発に関連した税優遇措置の活用が妨げられる恐れがあり、最も影響を受けるのはテクノロジー企業と公益事業だと専門家は分析した。

  ヒューストン大学で税法を教えるブレット・ウェルズ氏は、「実際、ほとんど全ての法人はAMTを支払うことになるだろう」と指摘した。

  テクノロジー企業株は4日下落。S&P500種株価指数のテクノロジー株の指標は約2%下げた。ナスダック100テクノロジー指数は1.8%安。

  米商業会議所はAMT廃止を求めている。同会議所の税問題主任顧問、キャロライン・L・ハリス氏は上院税制案にAMTが残ったことは「非常に不愉快なサプライズ」だと指摘。「ずっと以前からAMT廃止は成長を目指す税制改革政策の柱の一つだった」と、会議所のウェブサイトへの寄稿で述べた。

  現行ルールでは法人が納税額を通常の法人所得税とAMTの双方で計算し、高い方の額を支払わなければならない。現行の法人AMT20%、法人税の35%では、ほとんどの企業は通常の法人税率で計算した額を支払うことになる。

  しかし、法人税率が20%に下げられた場合、控除をあまり認めないAMTによる計算額がさまざまな控除を含む法人税の計算額を必ず上回るため、企業は優遇措置を活用できなくなると税専門家は説明した。

原題:Senate’s ‘Unpleasant Surprise’ Hurts Tax Breaks for Tech, Others(抜粋)

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