円は急変動のリスクはらむ、6月のユーロ急伸に匹敵も-エバーコア

  • 日銀の早期の政策変更の動きを懸念する「極めて妥当な理由がある」
  • ちょっとしたシグナルさえも、大きな変動をもたらす可能性

円相場は、再任または新たに指名された日本銀行幹部らが金融政策の微調整を表明する可能性がある2018年第2四半期に神経質な局面を迎えると、エバーコアISIのアナリストが指摘した。
  
  黒田東彦総裁が過度の金利低下によって金融緩和が逆効果となることに言及して以来、日本のインフレ率が目標の2%をはるかに下回る水準でも、長・短金利操作(イールドカーブコントロール)の誘導目標を引き上げる可能性に注目が集まっている。黒田総裁は現状の超低金利に国内銀行がうまく対応していることを強調した一方、中曽宏副総裁の先週の発言は将来の政策変更への地ならしとの見方を一部に印象付けた。
  
  エバーコアISIのクリシュナ・グハ、アーニー・テデスキ両アナリストは3日付リポートで、「来年の第2四半期に向けてわれわれは緊急体制を敷いている」と指摘。現行政策を「見直すのに、銀行が財務情報を開示し、黒田総裁の再任または新総裁が就くこの時期は妥当だ」と述べた。

  同社は基本シナリオで18年は現行の金融政策が維持されると予想。ただ、政策変更のちょっとしたシグナルでさえも、為替に大きな変動をもたらす可能性がある。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が6月に発したコメントはトレーダーにタカ派へのシフトと受け止められ、ユーロが急伸した。
               

  エバーコアISIのアナリストらは、「ドラギ総裁のシントラ講演を受けたユーロの急伸に匹敵するぐらい相当大きな円の動きを誘発する恐れがあるため、日銀にとって早い時期の引き上げは危険を伴うだろう」と指摘。「日本でイールドカーブがスティープ化すれば、米国を含む世界のイールドカーブにスティープ化の圧力がかかる可能性がある」との見方を示した。
              

原題:Yen Is at Risk of Big Move, Like Euro in June, Evercore ISI Says(抜粋)

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