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日本株は4日ぶり反落、米政権のロシア疑惑を懸念-輸出中心売られる

更新日時
  • 米前補佐官のフリン被告が虚偽供述認める、VIXは5日連続上昇
  • 米上院本会議は税制改革法案を可決、日本株も朝方は上昇場面

4日の東京株式相場は4営業日ぶりに反落。米国トランプ政権のロシア関与疑惑への警戒から投資家のリスク許容度が低下し、精密機器や電機、機械など輸出株が安く、情報・通信や電気・ガス、化学株なども売られた。

  TOPIXの終値は前週末比9.66ポイント(0.5%)安の1786.87、日経平均株価は111円87銭(0.5%)安の2万2707円16銭。

  みずほ信託銀行の中野貴比呂ストラテジストは、「ロシアゲートは現在のところまだ様子見要因だが、展開次第で深刻なリスクになる可能性はある」と指摘。日本株にとって最も深刻なのは、「米政権が不安定化し、投資家のリスク選好が止まることだ」と話した。

Tokyo Stock Exchange As Asian Stocks Rebound After Korean Fears Abate

東証外観とロゴ

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  米上院本会議は2日、賛成51、反対49で税制改革法案を可決した。約30年ぶりの大幅な税制改革の実現に向け前進したため、週明けの日本株は今後の米経済への好影響を見込む格好で小幅に上昇して開始。しかし、米政権運営の不透明感がくすぶる中、買いの勢いは続かず、午前の主要株価指数はマイナス圏で終了。午後はじりじりと下げ幅を広げた。

  前米大統領補佐官のマイケル・フリン被告は1日、ロシア大使とのやりとりについて連邦捜査局(FBI)捜査官に虚偽の供述をしたとし、法廷で有罪を認めた。同氏は、トランプ政権移行チームのかなり上位のメンバーから促され、ロシア大使と接触したとも発言した。また、トランプ大統領は1日、ティラーソン米国務長官の更迭報道をツイッターで否定。

  楽天証券経済研究所の土信田雅之シニアマーケットアナリストは、米税制法案の上院可決は一歩前進と評価した半面、「ロシアゲート疑惑やティラーソン国務長官の更迭観測などで議会の反発を招けば、税制法案やトランプ米政権の運営に影響が出る可能性もある。不透明感が残ることから、買い上がるような状況にはならない」と指摘した。様子見ムードの強さから、きょうの東証1部の売買代金は11月24日以来の低水準にとどまった。

  米国株の動きがやや不安定になってきた点も投資家心理面でマイナス要因。1日の米ダウ工業株30種平均は40ドル(0.2%)安で終えたが、一時は350ドル安まで下げ幅を拡大。米投資家の恐怖心理を示すシカゴ・ボラティリティー指数(VIX)は11.43と5日連続で上昇している。アセマネOneの中野氏は、「ボラティリティーの拡大は相場の転換点に起こる。VIXの水準は危険水域にあるわけでもなく、まだボラティリティーが大きくなったとは言えないが、先週末の米国株の動きには不穏さが出始めている」と言う。

  このほか、米供給管理協会(ISM)が1日に発表した11月の製造業景況指数は前月の58.7から58.2へ低下、2カ月連続で前月比マイナスとなった。東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、「製造業はやや減速感が出ており、中国の需要に変化が出ている可能性がある」とみていた。

  東証1部33業種はその他製品や精密機器、空運、機械、電気・ガス、電機、情報・通信、化学など26業種が下落。鉱業や石油・石炭製品、鉄鋼、食料品など7業種は上昇。売買代金上位では、ゴールドマン・サックス証券が投資判断を下げたオリンパス、データ改ざんの三菱電線の村田社長が辞任した三菱マテリアルが安い。これに対し、ゴールドマンが目標株価を上げたソニー、モルガン・スタンレーMUFG証券が新規に強気判断とした国際石油開発帝石は高い。

  • 東証1部の売買高は13億9443万株、売買代金は2兆4096億円、代金は前週末に比べ2割減った
  • 値上がり銘柄数は645、値下がりは1314
米VIXの推移
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