来年度の市中国債発行額は減額へ、日銀オペに削減圧力も-PD調査

  • 20年以外の年限を幅広く減額というイメージ-みずほ証
  • 日銀は実際に来年度計画が発表されてから調整-モルガンMUFG

People enter the Bank of Japan (BOJ) headquarters in Tokyo, Japan.

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

主要な証券会社は、来年度の国債市中発行額が前年度を下回り、幅広い年限で減額されると予想している。一方、日本銀行は発行減額を受けて国債買い入れ額の削減を余儀なくされるとの見方がある。

  ブルームバーグが2018年度の国債発行計画について、プライマリーディーラー(PD、国債市場特別参加者)11社を対象に実施した調査によると、需給に影響する入札を通じた市中発行額(カレンダーベース)は全社が前年度当初計画の141兆2000億円から減額されると予想。マイナス金利の中短期債、金利低迷で需要が落ちている30年債や40年債を中心に減らされるとの見方で一致した。

  減額予想幅が6兆円と最も大きかったみずほ証券の丹治倫敦シニア債券ストラテジストは、「20年以外の年限を幅広く減額というイメージ」と指摘。「主眼になっているのはそもそも買う人が少ない30年以降。20年はイールドが取れる銘柄の中で銀行勢も含めていろいろな投資家が買えるセクターなのでここは減らさないでほしいという声が多い」とした。

  一方、需要の強い既発債を追加発行する流動性供給入札は、ほぼ全社で増額を予想。同入札は現在、1年超5年以下、5年超15.5年以下、15.5年超39年未満の区分がある。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「5ー15.5年は据え置き、1ー5年、15.5年-39年を1回当たり1000億ずつ増やすイメージ」と述べた。

日銀オペに影響

  発行減額となれば、市中から大量の国債を購入している日銀の買い入れオペに影響が出てくる。供給量が減るにもかかわらず、日銀が現行の買い入れを続けると、需給逼迫(ひっぱく)要因となるためだ。

  モルガン・スタンレーMUFG証券の杉崎弘一債券ストラテジストは、「日銀は実際に来年度の国債発行計画が発表されてから調整してくる」とみている。 

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証券会社カレンダーベース変更見通し年限別の調整
三菱モルガン5.4兆円減2年、5年、10年、30年、40年減額
流動性供給増額
みずほ証6兆円減2年、5年、10年、30年、40年減額
流動性供給増額
JPモルガン証5.5兆円減1年割引短国、5年、10年、30年、40年減額
流動性供給増額
モルガンMUFG5.2兆円減1年割引短国、2年、5年、10年、30年、40年減額
流動性供給増額
大和証5.4兆円減1年割引短国、5年、10年、20年、30年、40年
流動性供給増額
メリル日本証3兆円減5年、10年、30年、40年減額
流動性供給増額
SMBC日興証4.9兆円減1年割引短国、2年、5年、10年、30年、40年減額
流動性供給増額
バークレイズ証3.6兆円減1年割引短国、2年、5年、30年減額
流動性供給増額
東海東京証4.8兆円減1年割引短国、2年、5年、30年、40年減額
流動性供給増額
BNPパリバ証4兆円減1年割引短国、5年、10年、30年、40年減額
流動性供給増額
岡三証2.8兆円減5年、30年、40年減額

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