12月1日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル、対円などで下落-有罪答弁でロシア捜査進展

  1日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。前米大統領補佐官(国家安全保障担当)のマイケル・フリン被告は、2016年の米大統領選へのロシア関与を捜査している当局に協力することに同意した。これを嫌気し、ドル売りが出た。ドル指数は週間では1カ月ぶりに上昇した。

  ブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時0.6%低下。一方、米国債と円が大幅高となり、株式相場は下げた。ドル指数はその後、下げ渋った。上院で税制改革法案が可決しそうだというドル買い材料に対し、フリン被告の証言がトランプ大統領に与える悪影響という売り材料があり、市場はバランスを取ろうとしている。

  フリン被告はロシア大使とのやりとりについて連邦捜査局(FBI)捜査官に虚偽の供述をしたとして、首都ワシントンの法廷で有罪を認めた。これにより、モラー特別検察官による捜査が大きく前進した。

  ニューヨーク時間午後4時37分現在、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.3%低下。ドルは対円で0.4%下落の1ドル=112円14銭。対ユーロでは0.1%高の1ユーロ=1.1898ドル。

  ドルは午前中に小幅高となる場面もあった。コーニン共和党上院院内幹事が税制改革法案について通過に必要な50票を確保したと発言したため、楽観的な見方が再び強まった。同法案は1日遅くか2日早朝に採決が予想されている。

欧州時間の取引

  税制改革法案の採決が11月30日から遅れたため、ドルは圧力を受けていたが、欧州時間ではほぼ下げを埋める展開となった。
原題:Dollar Manages First Weekly Gain in Four Despite Flynn News(抜粋)
Dollar Fades Drop on Tax Bill Delay as Euro Struggles to Gain

◎米国株・国債・商品:株が反落、国債上昇-ロシア疑惑捜査で

  1日の米株式相場は反落。前米大統領補佐官(国家安全保障担当)のマイケル・フリン被告が連邦捜査局(FBI)捜査官に虚偽の供述をしたとして有罪を認めたのを手掛かりに、金融市場は守勢に回った。ただ上院共和党が税制改革法案の可決に一歩近づいたことで、米国株は下げ幅を縮小した。米国債は長期債を中心に上昇し、イールドカーブがフラット化した。

  • 米国株は反落、税制改革法案の上院可決期待で下げ幅縮小
  • 米国債は大幅高、10年債利回り低下-イールドカーブがフラット化
  • NY原油は続伸、OPECの減産延長を好感
  • NY金は反発、フリン被告答弁に関する報道でドルと株価が下落

  2016年の米大統領選へのロシア関与の捜査がトランプ政権の中枢に入り込んだとの報道を受けて、S&P500種株価指数は一時1.6%安まで下げた。ただ、上院共和党が税制改革案の可決に必要な共和党票を確保したとの報道を受け、その後下げ幅を大きく縮小した。安全資産は、フリン被告が当局との協力に応じた後に大きく値上がりした。

  S&P500種は前日比0.2%下げて2642.22。ダウ工業株30種平均は40.76ドル(0.2%)安の24231.59ドル。ニューヨーク時間午後4時30分現在、米10年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し2.36%。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続伸。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟国が来年末までの減産延長で合意したことが引き続き好感された。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は96セント(1.7%)高の1バレル=58.36ドルで終了。週間では1%安と、10月初め以来の大幅下落。ロンドンICEの北海ブレント2月限は前日比1.10ドル上げて63.73ドル。

  ニューヨーク金先物相場は反発。フリン被告がトランプ大統領政権移行チームの要請でロシア側と接触したと法廷で答弁するとの報道を受け、ドルが下落したことが背景。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日比0.4%高の1オンス=1282.30ドルで終了した。

  ウェルズ・ファーゴの株式戦略部門責任者、クリス・ハービー氏は、「久しぶりに政治リスクが資本市場に浸透し始めた。トランプ大統領に問題が降りかかる可能性が現実味を帯び、市場は本日、そうした問題を織り込んでいる。これは税制にも影響が及ぶ。やや意外だが、市場はややしっかりしてきているようでもあるので、当初の反応はやや行き過ぎだったのかもしれない」と指摘した。

  米国株は今週大きく上昇。減税が実現しすでに堅調な米経済を押し上げるとの見方から、ダウ平均は終値ベースで初めて2万4000ドル台に乗せた。

  米国債相場は午前、フリン被告が有罪答弁し、トランプ政権移行チームのメンバーからロシア大使と接触するよう促されたと述べた後に大きく上昇。5年債と30年債の利回り差はこの日縮小した。
原題:Stocks Fall, Bonds Advance Amid Taxes, Flynn Plea: Markets Wrap(抜粋)
USTs Bull Flatten as Flynn Shifts Focus Away From Tax Progress(抜粋)
Oil Jumps as OPEC Promises to Restrain Production Through 2018(抜粋)
Gold Surges as Dollar, Equities Drop on Flynn Testimony Report(抜粋)

◎欧州株:続落、前米大統領補佐官の有罪答弁で下げに転じる

  1日の欧州株式相場は続落。指標のストックス600指数は上昇する場面もあったものの、前米大統領補佐官(国家安全保障担当)のマイケル・フリン被告が連邦捜査局(FBI)捜査官への偽証で有罪答弁をした後、下げに転じた。

  ストックス600指数は0.7%安の383.97で終了。業種別では3業種を除き全て下落。自動車が1.9%安で最も大きい下げ。

  域内主要株価指数ではドイツDAXが1.3%安、フランスのCAC40が1%安、英FTSE100は0.4%安。

  個別では、ヴェスタス・ウインド・システムズとロイヤル・メールがいずれも3.9%安。
原題:European Stocks Fall as U.S. Turmoil Triggers GlobalMarket Drop(抜粋)

◎欧州債:引けにかけて上昇、フリン被告証言巡る報道に反応

  1日の欧州債相場は引けにかけて上昇。前米大統領補佐官(国家安全保障担当)のマイケル・フリン被告がトランプ大統領に不利な証言を行うと伝わり、米国債と共に買われた。欧州株の下落も国債の上昇を後押しした。

  年末にかけての供給不足の中で、ベルギー債がとりわけ堅調。

  フリン被告がロシア接触はトランプ氏に指示されたと証言するとABCが報じた後、米10年債先物は大量の出来高を伴って日中高値に上昇。ドイツ債先物12月限は94ティック上昇の163.66。

  英国債は安全な投資先として買われ、3営業日ぶりに上昇した。
原題:European Bonds Jump on Flynn Reports: End of Day Curves,Spreads(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE