【債券週間展望】利回り曲線スティープ化へ、超長期入札とオペ日程で

  • 30年入札まで超長期は緩みやすく、スティープニング方向-野村証
  • 10年入札、0.05%下回る水準ではあまり買いたくないだろう-岡三証

12月第1週(4日-8日)の債券市場では利回り曲線にスティープ(傾斜)化圧力が掛かりやすいと予想されている。7日に30年債入札を控える中、翌8日まで超長期債を対象とする日本銀行の国債買い入れオペが実施されないことから、同ゾーンの需給に不安が出ていることが背景にある。

  長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは欧米金利のスティープ化などを背景に11月30日に一時0.04%と、20日以来の水準まで上昇した。一方、12月の日銀オペ運営方針で1年超の各ゾーンの買い入れ額レンジが据え置かれたことが安心感につながり、1日には0.03%まで買い戻された。

  野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、「7日の30年債入札の前に超長期のオペがないため入札まで同ゾーンは緩みやすく、カーブはスティープニングする見通し」と指摘。「10年債に関しても入札までは調整する可能性がある」とみる。

  財務省は5日に10年利付国債の価格競争入札を実施する。新しい回号となり、表面利率は0.1%が見込まれている。発行予定額は前回と同じ2兆3000億円程度。7日の30年債入札では発行額は8000億円程度となる。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「10年入札は0.05%を下回る水準ではあまり買いたくないだろう」と予想。「30年入札でも積極的に上値を買う人はいない。ただ、20年超のカーブは発行減額をにらみながらフラットニング圧力が根強いので、30年入札はそこそこしっかりする可能性もある」とみる。

  日銀が先月末に発表した12月の国債買い入れオペの運営方針によると、6日に残存5年超10年以下、8日には1年超5年以下と10年超のオペがそれぞれ予定されている。

過去の日銀オペの結果はこちらをご覧下さい。

市場関係者の見方

*T

◎しんきん証券営業企画部の高井行夫副部長

  • 米税制改革法案をめぐる期待で急にリスク選好に傾いた分の巻き戻しで強含みの展開予想
  • 日銀のカーブ運営方針の変化を心配するような話が出ているが、オペ減額しても売られないような感じで動くと思われる
  • 長期金利の予想レンジは0.02%~0.04%

  
◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト

  • 基本的に米税制改革が実現すれば景気にプラス、米金利は上昇方向でみており海外要因で円債金利も小幅上昇の見込み
  • 米債はフラットニング行き過ぎている部分あり、ポジション巻き戻しが生じてもおかしくない
  • 長期金利の予想レンジは0.02%~0.07%  

  
◎野村証券の中島武信クオンツ・アナリスト

  • 日銀オペの買い入れレンジが変わらなかったので、大きく荒れる展開は予想していない
  • 先物は151円を背に戻り売り出やすく、10年に関しても入札まで調整する可能性ある
  • 長期金利の予想レンジは0.03%~0.07%

*T

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