世界債券市場に来年1兆ドルの「穴」生じても、JPモルガンは強気

  • 主要中銀の資産購入縮小で1兆1000億ドルの穴が来年見込まれる
  • 商業銀行や新興市場国、年金基金が旺盛な需要で穴を埋めると予想

The JPMorgan & Chase Tower

Photographer: Christopher Dilts/Bloomberg

債券市場では来年、世界の主要中央銀行が資産購入を縮小させることで生じる1兆1000億ドル(約124兆円)の「穴」に注目が集まる。だが、緩和縮小による売りを恐れる必要はない。JPモルガン・チェースのストラテジストはそうみている。

  同ストラテジストらによれば、この穴は商業銀行や新興市場国・地域の外貨準備運用者、年金基金が埋めるはずだ。このため、来年の発行分は旺盛な需要に消化され、中銀が需給バランスを崩すリスクは解消、世界の債券市場で強気相場は続くと予想する。

  ニコラオス・パニギルトゾグロウ氏率いるストラテジストらは最近のリポートに、「G4中銀に絡む来年の世界の債券需給不均衡は1兆1000億ドル規模と予想される」と記述。「額面通りに受け取れば、これは2018年に向けて著しい利回り上振れリスクになる」としたが、その後に懸念を解消する分析を続けた。

  それによると、過剰流動性を背景に商業銀は来年、最大5000億ドル相当の債券を購入するもよう。資本が流入する新興市場の中銀からは3300億ドルが見込まれる。また、G4の年金・保険基金は株式上昇分の利益を確定させ、債券への投資振り向けを今年と比べ1000億ドル増やして6000億ドルとする公算だ。おまけに、新規の純発行高は控えめと見込まれるという。

  JPモルガンのストラテジストは今春、来年について8000億ドル相当の供給過剰リスクがあると警告していた。このため、今回の強気見通しは対照的だ。一部にポートフォリオ均衡の必要性もあり年金基金などからの債券需要が根強いため、見方を変えたという。

原題:JPMorgan Stares Into $1 Trillion Bond Abyss And Is Bullish(抜粋)

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