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不正会計見聞きした経験7割、100億円超のケースも-CFO協会調査

  • 実際に不正を指示されたが11%、指示されると断れないとの回答も
  • ITなど活用し不正できない仕組み構築が必要と指摘

日本CFO協会は30日、CFO(最高財務責任者)や経理・財務部門担当者を対象とした粉飾、横領などの不正に関する実態調査で、約7割が組織内で不正を見聞きしたことがあると回答したことを明らかにした。

  大企業での不正問題の発覚が相次いだことを受け、200社超の法人が加盟し財務の調査や研究などを手掛ける同協会は2017年10月26日から31日まで調査を実施。347人が回答した。調査では73%の回答者が「これまでに組織内での不正を見聞きしたことがある」とし、うち56%が不正額は1000万円を超えていたと答えた。数百億円に及ぶものもあったという。

  さらに、11%(26人)が実際に不正な行いを指示されたことがあると回答し、このうち11人がその指示を受け入れたと回答した。また、経営トップから粉飾指示があった場合には「絶対に断れない」が2%(6人)、「拒否することはあまり期待できない」が19%(47人)だった。

  同協会の辻さちえ主任研究員は都内で会見し、経営レベルの不正を予防する役割として監査役が期待されている反面、経理や財務上の不正に対する社内のけん制責任が担当役員にあると認識されていない企業もあると説明。さらに、監査の目を逃れやすい海外拠点が不正の温床として使われる可能性が高いと指摘し、海外拠点での粉飾を発見の仕組みが機能している企業は29%にとどまるとの調査結果も公表した。

  対応策のひとつとして「ITの仕組みをうまく活用しながら、不正ができない仕組みを作ることも必要」と指摘。会見に同席した中田清穂主任研究員は、神戸製鋼所や日産自動車、東レなどの製品データ改ざんや不正な検査などについて、長年の慣例的に不正が行われてきた場合には「特に現場が重大な不正だと認識できていない場合もあり、日本の従来の性善説をベースとした経営では対応できない」と述べ、不正があることを前提にルールを作るなど経営陣の意識改革の重要性を訴えた。

  

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