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ドルは112円前半、五・十日需要や米税制期待-ポンド2カ月ぶり高値

更新日時
  • ドル・円は朝方の111円88銭から午後に一時112円21銭まで上昇
  • 残りの相場材料は米税制改革の前進や米金利上昇など-野村証

東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=112円台前半で堅調に推移。米国経済への楽観的な見方に加え、商業決済が集中する五・十日の仲値需要、米上院での税制改革法案可決期待などが支えとなり、ドル買い・円売りが優勢となった。

  ドル・円は30日午後3時27分現在、前日比0.2%高の112円19銭。朝方に付けた111円88銭から、徐々に水準を切り上げ、午後に入って一時112円21銭まで上昇した。

  野村証券外国為替部の高松弘一エグゼクティブ・ディレクターは、ドル・円について、「動意ののりしろとしては上方向だと思う。北朝鮮リスクに対して市場の反応が限定的だったことから、残りの相場の材料は米税制改革の前進や米金利上昇などポジティブなものが中心になっている」と説明。また「ハードブレグジット(強硬な欧州連合離脱)回避期待でのポンド買い戻しで、ポンド・円も上昇し、ドル・円をサポート」と述べた。

ドル・円相場の推移

  29日の米国市場で、ドル・円は一時112円15銭と22日以来のドル高・円安水準を付けた。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は上下両院合同経済委員会で証言し、米経済について着実に明るくなりつつある状況を説明。また米商務省が発表した7-9月期の実質国内総生産(GDP)改定値は前期比年率3.3%増と速報値3%増から上方修正され、3年ぶりの高い伸びを示した。

  一方、米上院は29日、共和党の税制改革法案の審議入り動議を可決。最終的な本会議採決は30日にも行われる可能性がある。

米税制改革法案の記事についてはこちらをご覧下さい。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは、「米議会で税制改革法案協議が進めばリスクオンでドル高要因となる。米税制改革法案が前進し、個人消費支出(PCE)デフレーター、シカゴ製造業景況指数などの経済指標が良ければ、上値めどは113円手前」と予想。一方、「不調・延期となってはしごを外されれば、ドル・円は下落する。もっとも、来週の米雇用統計や12月米連邦公開市場委員会(FOMC)へ意識が向かい、110円台までは行かないと思う。111円台前半が下値めど」と述べた。

  ポンド・ドル相場は同時刻現在、0.4%高の1ポンド=1.3466ドル。一時1.3480ドルと9月26日以来のポンド高・ドル安水準を付けた。ポンド・円は一時0.7%高の151円12銭と2日以来のポンド高・円安水準を付けた。英国と欧州連合(EU)の離脱交渉担当者が、清算金について大筋合意との報道や当局者がアイルランド国境問題で数週間中の合意予想と英タイムズ紙が報じたことが支援材料となった。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証の植野氏は、「英国のEU離脱が前向きに進むとポンドは買われる」と指摘。ただ、「そろそろ息切れではないか。1.35ドルを抜ければ上値が重く戻り売りではないか」とも語った。

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