コンテンツにスキップする

原田日銀委員:長短金利操作で「リバーサル・レート生じてない」

更新日時
  • 物価が上がらないのは「人手不足が不十分だから」
  • 景気改善して人手不足さらに進み、賃金と物価ともに上昇する局面に

日本銀行の原田泰審議委員は、現在の金融情勢について、行き過ぎた低金利が金融仲介機能を阻害し緩和効果をそぐ可能性がある「リバーサル・レート」が生じる状況ではないとの見方を示した。30日、福島市内で記者会見した。

  原田委員はリバーサル・レートは「概念的にはあり得る」としながらも、現在の長短金利操作の下で「生じているとは思っていない」と述べた。

  日銀は現在、長期金利を0%程度、短期金利をマイナス0.1%に誘導する長短金利操作を行っている。黒田東彦総裁が13日にチューリヒで行った講演で「リバーサル・レート」に言及し、「リスクにも注意していきたい」と述べたことで、長期金利引き上げに向けた布石ではないかとの見方が市場の一部に浮上していた。

  また原田委員は、片岡剛士審議委員が10月の金融政策決定会合で、物価目標の達成時期が後ずれした場合は追加緩和が適当だと主張したことに対し、現在の金融政策は「2%物価目標に向けた十分な効果をもたらしている」と述べた。その上で、「もし外的なショックがあり、これが不十分ということになれば追加緩和をしなければならない」と語った。

  会見前に行った講演では、賃金と物価の上昇の勢いが十分であれば、日銀は金融緩和の程度を縮小することになるとの見方を示した。物価が上がらないのは「人手不足が不十分だから」であり、現行の金融政策を続ければ、「景気が改善して人手不足がさらに進み、賃金と物価がともに上昇する局面が表れてくる」と述べた。

  一方、米欧の中央銀行と歩調を合わせて日本も出口に向かうべきだという主張に対しては、物価上昇率が低いことなどから、時期が遅くなることに「不思議はない」と言明した。

(リバーサル・レートを中心に更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE