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10月消費者物価0.8%上昇、10カ月連続-市場予想と同水準

更新日時
  • 生鮮食品とエネルギーを除くと0.2%上昇-前月と同じ
  • コアCPIは1%の壁にぶつかってしまう-東海東京調査の武藤氏
Odaiba Shopping Area Ahead Of October CPI Announcement
Photographer: Keith Bedford/Bloomberg
Odaiba Shopping Area Ahead Of October CPI Announcement
Photographer: Keith Bedford/Bloomberg

総務省が1日発表した10月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は10カ月連続で上昇した。エネルギー価格の上昇が全体を押し上げた。市場予想と同水準。雇用関連統計は堅調に推移した。また、7-9月期の国内総生産(GDP)改定値に反映される法人企業統計の設備投資(ソフトウエア除く)は、市場予想を上回り4期連続で増加した。

キーポイント

  • 全国コアCPIは前年比0.8%上昇(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.8%上昇)ー前月は0.7%上昇
  • 生鮮食品とエネルギーを除く全国コアコアCPIは0.2%上昇(予想は0.2%上昇)ー前月は0.2%上昇
  • 有効求人倍率は1.55倍(予想は1.52倍)と3カ月ぶり上昇
  • 完全失業率は2.8%(予想は2.8%)と5カ月連続横ばい
  • 家計調査は実質消費支出(2人以上の世帯)が1世帯当たり28万2872円と前年比横ばい(予想は0.3%減)-前月0.3%減
  • 全産業(金融・保険を除く)の設備投資額は前年比4.2%増の10兆7920億円(予想は3.2%増)
  • 国内総生産(GDP)改定値に反映されるソフトウエア除く設備投資は4.3%増の9兆8893億円(予想は3.1%増)

わずかに上昇
背景

  消費者物価指数が10カ月連続のプラスになったのは、前月に続きガソリンを含む石油製品の押し上げ効果が大きい。物価の基調を示す生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは低迷が続いている。

  日本銀行は10月31日の金融政策決定会合で策定した展望リポートで、今年度のコアCPI前年比の見通し(政策委員の中央値)を7月時点の1.1%上昇から0.8%上昇に、18年度も1.5%上昇から1.4%上昇に下方修正した。「19年度ごろ」としている2%達成時期は維持した。黒田東彦総裁は同日の会見で、物価見通しを引き下げた理由について「携帯電話通信料の大幅に下がったこと」を挙げた。

  景気拡大による求人数増と人口減により、雇用は中長期的に改善基調にある。政府は11月の月例経済報告で、雇用情勢は「改善している」との判断を24カ月連続で維持。先行きも「改善していくことが期待される」としている。

エコノミストの見方

  • 東海東京調査センターの武藤弘明チーフエコノミストは今後はエネルギー価格が下落に転じ、コアCPIは「1%の壁にぶつかってしまう」と分析。サービス価格が上昇しなくては、物価全体が上昇するのは「難しい」と述べた。消費は予想を上回っており、堅調に推移するとみている。
  • 野村証券の桑原真樹シニアエコノミストは「実体景気は堅調で、物価が控えめだというパターンはあまり変わってない」と述べた。設備投資については、米の好景気がよくなってきており、「来年前半くらいまでは堅調」との見方を示した。
  • みずほ証券の末広徹シニアマーケットエコノミストはリポートで、7-9月期GDP改定値の設備投資は「小幅上方修正される」との見通しを示した上で、全体では「1次速報から小幅に下方修正され、前期比0.3%増、同年率1.2%増になる」と予想した。

詳細

  • 全国の総合CPIは0.2%上昇(予想は0.2%上昇)ー前回は0.7%上昇
  • 上昇は都市ガス代(8.3%)、灯油(24.5%)、診療代(3.5%)、下落は携帯電話通信料 (5.2%)
  • 東京都区部(11月中旬速報)コアCPIは前年比0.6%上昇(予想は0.6%上昇)ー前月は0.6%上昇
  • 生鮮食品とエネルギーを除く東京都区部(同)コアコアCPIは0.2%上昇(予想は0.2%上昇)-前月は0.1%上昇
  • 全産業の売上高は前年同月比4.8%増の338兆6999億円-前期は6.7%増
  • 全産業の経常利益は同5.5%増の17兆8928億円-前期は22.6%増
  • 内閣府は8日に7-9月期GDPの改定値を発表
(法人企業統計の売上高、経常利益と外部コメントを追加しました.)
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