【米国株・国債・商品】S&P500種反落、ハイテク急落-国債下落
Robert Brand、Sarah Ponczek

29日の米株式市場ではS&P500種株価指数が反落。アップルやアマゾン・ドット・コムなどの大型ハイテク株が売りを浴び、相場全体を押し下げた。米国債は大幅下落。米国の景気拡大が「ますます広がりを見せている」とイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が発言した後、売りが加速した。
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税制改革法案が上院通過に向けて駒を進める中、年初来の株式相場の上昇を支えてきたいわゆる「FANG」銘柄(フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル親会社アルファベット)が大幅下落。S&P500種の半導体・同製造装置株指数では、アプライド・マテリアルズやエヌビディアを含めた15の構成銘柄が全て下落した。
S&P500種株価指数は前日比0.1%未満下げて2626.07。ダウ工業株30種平均は103.97ドル(0.4%)高の23940.68。ニューヨーク時間午後4時30分現在、米10年債利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.39%。
ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が3日続落。石油輸出国機構(OPEC)の減産延長合意がまとまったとの確証がない中、売りが優勢になった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は69セント(1.2%)安の1バレル=57.30ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント1月限は50セント下げて63.11ドル。
ニューヨーク金先物相場は反落。約1週間ぶりの大幅安となった。米実質国内総生産(GDP)が3年ぶりの高成長となったことが手掛かり。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日比1%安の1オンス=1286.20ドルで終了した。

ナスダック100指数は1.7%安で終了。日中は2.2%安となる場面もあった。
ジョーンズトレーディング・インスティチューショナル・サービシズのチーフ市場ストラテジスト、マイケル・オローク氏は「大型テクノロジー企業は税制度をうまく操作しているため、実効税率がすでに低い。改革はどのようなものでも抜け穴をふさがなければならず、明らかにそれが狙いであるため、これらは恩恵を受けない」と話した。
上院が税制改革法案を可決するとの期待感を受け、その恩恵が特に大きいとみられる銀行株などに買いが入り、米国株は寄り付きでは上昇していた。
米国債は朝方、英国債とドイツ国債に追随して利回り曲線がベアスティープ化。中国のアリババ・グループ・ホールディングによる総額70億ドル規模のドル建て社債発行計画が、長期債を圧迫した。
原題:U.S. Stocks Dragged Down by Tech Rout; Bonds Fall: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Bear Steepen as Blocks, IG Issuance Weigh on Long End(抜粋)
Oil Pulled Lower as ‘Done Deal’ Proves Elusive on Supply Cuts(抜粋)
PRECIOUS: Gold Futures Advance as GDP Climbs More Than Expected(抜粋)