コンテンツにスキップする

イエレン議長:米景気拡大は広範化している-金融リスクは抑制

更新日時
  • 金融セクターのぜい弱性は「それほど高くない」
  • インフレ指標の弱さは「一過性」との見方を維持
イエレン議長

イエレン議長

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
イエレン議長
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は29日、上下両院合同経済委員会で証言し、米経済について着実に明るくなりつつある状況を説明した。金融の安定が崩れるリスクは大きくないとの見方も示した。イエレン氏にとって、FRB議長としての議会証言は今回が最後となる可能性がある。

  証言原稿によると、イエレン議長は「景気拡大はセクターを越え、さらに世界経済の大半において、ますます広がりを見せている」と発言。「経済は金融政策スタンスの緩やかな調整を伴いながら、引き続き拡大するとともに雇用市場は幾分かさらに強さを増し、賃金や所得の上昇ペース加速を支えると期待している」と述べた。

  公聴会は午前10時に開始される予定。

  イエレン議長は証言原稿で、米金融当局は段階的な利上げとバランスシート縮小を続ける見込みだとあらためて表明した。同当局はフェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジを過去2年間に4回引き上げた。

  イエレン氏のFRB議長としての任期は2月初めに終了する。トランプ米大統領は次期議長にパウエルFRB理事を指名しており、パウエル氏は上院による承認待ちの状況。イエレン氏は後任が就任した段階で議長を退任し、FRB理事職からも退く意向を表明している。

  株価が最高値圏で推移する中、イエレン議長は金融不安定の脅威は大きくないと指摘。「資産価格は歴史的基準から見て高いものの、金融セクターの全体的なぜい弱性はそれほど高くないようだ。銀行システムには十分な資本があり、レバレッジや与信の伸びに関する広範な指標は引き続き抑制されている」と話した。

  イエレン氏は金融危機後の景気回復の成果を強調。米国の雇用者数は8年前と比べて1700万人増え、失業率は危機時のピークだった10%から4.1%に低下したことに言及した。

  一方、議長は多くの米国民はエコノミストが予想していたほどの恩恵は受けていないとの認識も示し、「こうした労働市場の増大にもかかわらず、賃金の伸びは相対的に低調だ」と続けた。

Not So Hot

  インフレについては、構造的な要因で物価が根強く押し下げられている可能性があると認めたものの、インフレ率は当局目標の2%に徐々に持ち直すとの予想を維持。「私の見解では、最近のインフレ関連指標の低下は一過性の要因を反映している可能性が高い」とし、「こうした一過性の要因がなくなるにつれ、インフレ率は中期的に2%付近で安定すると予想している」と語った。

原題:Yellen Says U.S. Expansion Widening as Financial Risks Muted (1)(抜粋)

(第4段落以降を追加し、更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE