東芝による1200億円賠償請求訴訟、WDと真っ向対立-東京地裁

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

東芝が合弁相手の米半導体大手ウエスタンデジタル(WD)に対し1200億円に上る損害賠償などを求めた訴訟の第1回口頭弁論が29日午後、東京地裁(佐藤達文裁判長)であった。東芝が分社化したメモリー事業の売却を巡り、意見が真っ向から対立している姿が明らかになった。

  東芝側は、WDは東芝メモリの売却で同意権を侵害されたと虚偽の告知をしたり、WDの社員が東芝メモリの機密情報を不正に取得、使用したなどと主張。東芝メモリの適正価格での早期売却を不可能にしたほか今も売却完了に向けた円滑な手続きを妨げており、直ちに止めるよう要求、賠償金の支払いなどを求めた。

  一方、WD側は、売却の是非は国際仲裁裁判所(ICC)で仲裁されるべきだと指摘。その上で、虚偽告知や機密情報の不正取得については、東芝メモリの売却が決まったことから、裁判で争う必要性を欠いていると主張し、双方の意見はかみ合わなかった。

  東芝は2期連続で債務超過となり上場廃止基準に抵触するのを避けるため、東芝メモリを分社化、米ベインキャピタルが主導する日米韓連合への売却を決めた。WDも買収に名乗りを上げていたが、他者への売却を阻止するため、ICCや米カリフォルニア州の裁判所に売却差し止めなどを請求している。

  両社は現在、四日市工場(三重県四日市市)の新製造棟への追加投資の方針を協議中だが、双方が起こしている訴訟などが、共同投資を巡る条件交渉の障害となっている。

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