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ドル・円は111円台半ば、北朝鮮情勢巡り売り買い交錯

更新日時
  • 米税制改革の前進好感し、一時111円67銭まで上昇
  • 月末絡みの売りや円ショートの調整が重しに-三菱UFJ信託
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Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg
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東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=111円台半ばで推移。日本時間未明の北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射報道を受けて売り買いが交錯したものの、米国の税制改革前進への期待などから徐々に底堅さが出ている。

ドル・円 200日移動平均線が重しに

  ドル・円は29日午後3時11分現在、前日比ほぼ横ばいの1ドル=111円52銭。前日のニューヨーク時間は北朝鮮のミサイル発射でも111円割れの手前までドルが売られたものの、米上院予算委員会での税制改革法案可決などを背景に戻した。この日は一時111円67銭まで上昇した後、北朝鮮が重大発表を行うとの報道で111円38銭まで反落。正午すぎに北朝鮮が新型ICBM発射を正式に発表すると、111円台半ばに再び戻している。

  三菱UFJ信託銀行資金為替部為替市場課の池島俊太郎課長は、前日からのドル・円の上昇について「短期勢がドル・円の下落を意識していたため、米税制改革の前進などで円買いが巻き戻された」と説明。さらに「前日110円台で買い需要があったものの北朝鮮リスクで買い控えていた向きも少しずつ買い始めたことも上げに寄与した」と述べた。

  ドイツ証券外国為替営業部の小川和宏ディレクターは、ドル・円相場について、足元の下げが200日移動平均線割れが契機になったことから、「200日移動平均線を越えられるかが鍵」と指摘。三菱UFJ信託の池島氏は「まだIMM(国際通貨市場)などで円ショートが減ってきたとはいえ、相応にショートが残っており、ドル・円の重しになっている」と指摘した上で「111円後半はテクニカルに戻り売りが出やすい」と述べた。

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  NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)は、北朝鮮リスクについて「まだ警戒はあり、不透明感の高い材料が出ると、ドル・円は売り方向で反応しやすく、買いは手控えられやすい」と指摘。「実際に不透明要因が解消されれば、買い戻されるという動きが繰り返されやすい」と述べた。

米税制改革法案の動向についてはこちらをクリックしてください

  三菱UFJ信託の池島氏は「米税制改革については、年内成立への期待が低い中で、一歩一歩前進するなりにドル買いになる感じ」と指摘。「この後、上院本会議での採決、そして上下院での擦り合わせと進むが、擦り合わせがどうなるかが不透明で、本格的なドル買いにはつながりづらい」との見方を示した。ドイツ証券の小川氏は「税制改革の成立のタイミングに対する市場の期待が来年の第1四半期くらいまで後退していることもあり、12月にまとまるとなればそれなりにポジティブだ」と話した。

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