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日本株3日ぶり反発、米税制進展と規制緩和を期待-金融セクター主導

更新日時
  • 上昇率上位に保険や銀行など、アナリスト高評価の鉄鋼も買われる
  • 北朝鮮がミサイル発射、「重大発表」後も為替市場で円高進まず

29日の東京株式相場は3営業日ぶりに反発。米国の税制改正進展と金融規制の緩和に対する期待がプラスに働いた。保険や銀行など金融株が業種別上昇率の上位を占有、アナリストがセクター判断を上げた鉄鋼株も高い。北朝鮮がミサイルを発射したが、為替市場で明確な円高は進まず、株価への影響も限られた。

  TOPIXの終値は前日比14.08ポイント(0.8%)高の1786.15、日経平均株価は110円96銭(0.5%)高の2万2597円20銭。

  三菱UFJ国際投信・戦略運用部の石金淳チーフストラテジストは、「米国の政治家は来年の中間選挙をにらみ実績を上げるため、税制改正に動いている面もあり、法案成立への見通しが明るくなった」と指摘。また、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長がボルカー・ルールの書き換えを支持した点については、「利上げに続き、金融市場正常化への取り組みの一つ。金融機関の収益源拡大につながる」との見方を示した。

Japan Market Reactions Following Italian Referendum Defeat

株価ボード前(イメージ)

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  米上院予算委員会は28日、税制改革法案を可決した。上院本会議で、早ければ30日に採決する。また、FRB次期議長に指名されているパウエル理事は金融規制の強化を考えていないことを示唆した。同理事は28日の上院公聴会で、商業銀行の自己勘定取引を規制するボルカー・ルールの書き換えを支持すると発言した。

  このほか、米民間調査機関コンファレンスボードが発表した11月の米消費者信頼感指数は129.5と17年ぶりの高水準となった。

  米国の政策期待、28日のS&P500種株価指数が1%高で最高値を更新するなど米国株高を好感し、きょうの日本株は金融セクター中心に上昇して開始。日経平均は一時157円高の2万2643円まで上げ幅を広げた。日本政府の発表によると、北朝鮮は29日午前3時18分ごろに弾道ミサイルを発射し、同4時11分ごろに日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下。北朝鮮のミサイル発射は9月15日以来だったが、朝方のドル・円相場が前日の日本株終了時点1ドル=111円18銭から円安方向で推移していたことも市場参加者の安心感につながった。

  松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは、「北朝鮮のミサイル発射はこれまで何度もあり、マーケットは慣れてきて意識しなくなった」と言う。韓国聯合ニュースは午後0時30分に北朝鮮が重大発表を行うと報道、その後北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射成功を受け、核プログラムの完成を宣言したが、為替や日本株の目立った動きには乏しかった。

  東証1部33業種は、鉄鋼、保険、パルプ・紙、その他金融、銀行、卸売、陸運、証券・商品先物取引など30業種が上昇。下落は電機、その他製品、石油・石炭製品の3業種。鉄鋼は、SMBC日興証券がセクター判断を強気に上げる材料があった。電機では、東京エレクトロンなど半導体関連銘柄の下げが大きかった。

  売買代金上位では三菱UFJフィナンシャル・グループや東京海上ホールディングス、JFEホールディングスが買われ、株式売却益の計上と自社株買いを行うヤマハ、SMBC日興証券が強気判断に上げた住友商事も高い。半面、信越化学工業やローム、アルバックは安い。

  • 東証1部の売買高は17億183万株、売買代金は2兆8684億円
  • 値上がり銘柄数は1501、値下がりは477
TOPIXとドル円相場

  

    

  

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