【NY外為】ドル上昇、英EU離脱や北朝鮮などの報道で相場変動
Alexandria Arnold、Dennis Pettit

28日のニューヨーク外国為替市場ではドルが上昇。また英国と欧州連合(EU)がいわゆる離脱清算金で合意に達したとの報道や北朝鮮がミサイルを発射したとの報道で、ユーロやポンド、円は大きく動いた。
さまざまなニュースが矢継ぎ早に報じられる中、ドルは不安定な動きとなった。この日は米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長に指名されたパウエル理事の指名承認公聴会が上院銀行委員会で開かれた。また米議会では、民主党首脳2人がこの日午後に予定されているトランプ米大統領との会合への参加を取りやめた。上院予算委員会は、税制改革法案を可決した。

ニューヨーク時間午後4時42分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.2%上昇。ユーロはドルに対して0.5%安の1ユーロ=1.1844ドル。ドルは対円で0.3%高の1ドル=111円40銭。北朝鮮がミサイルを発射したとの報道に反応し、一時下げに転じる場面もあった。ポンドは対ドルで0.3%高の1ポンド=1.3352ドル。
英国とEUがいわゆる離脱清算金で合意に達したと、英紙テレグラフが英EU双方の匿名の関係者から情報を得たとして報じた。ただその後、ポンドは一時上昇を失う場面もあった。ポリティクス・ホームが複数の匿名の英政府関係者の話として、テレグラフの報道は認識していないと伝えたことに反応した。
米議会の民主党首脳2人が28日午後に予定されているトランプ米大統領との会合への参加を取りやめた。トランプ氏が移民や税制策を巡る意見相違を理由に、政府機関閉鎖の回避に向け自身が民主党トップと「取引することは考えられない」とツイートしたことが背景。これを手掛かりに、ドルは一時上げを縮めた。
その後、上院予算委員会が税制改革法案を可決したことを受けてドル指数はこの日の高値に上昇した。
欧州時間の取引
欧州時間は新たな材料待ちの中で薄商いとなった。そうした中でユーロは軟調な展開となり、1ユーロ=1.900ドルを割り込んだ。
原題:CORRECT: USD Up as Brexit, N. Korea, Tax Action Drive FX Swings(抜粋)
Euro Steadies as Traders Wait for Fed Speakers, Data Guidance