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日本株続落、北朝鮮リスクや円高、根強い中国懸念-不祥事の東レ安い

更新日時
  • 北朝鮮で弾道ミサイル発射準備とみられる電波信号、共同通信が報道
  • 半導体関連銘柄の下げも影響、電力や小売、食料品など内需は堅調
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Bloomberg
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28日の東京株式相場は続落。北朝鮮の地政学リスクが再燃、為替の円高推移や中国株の先安懸念も重しとなった。子会社のデータ改ざんが発覚した東レが大きく下げ、繊維が業種別下落率でトップ。米国半導体株の下げも響いた電機、機械など輸出株、海外原油安を受けた石油や鉱業株のほか、海運株も安い。

  TOPIXの終値は前日比4.66ポイント(0.3%)安の1772.07、日経平均株価は9円75銭(0.04%)安の2万2486円24銭。

  三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、決算後に上昇が目立っていた半導体関連株を例に挙げながら、「円高や北朝鮮リスク、中国株リスクを嫌気し、利益確定売りが入りやすい」と指摘。特に中国の動向については、「金融規制強化論を懸念し、世界的に警戒感が強まっている」と話した。

Tokyo Stock Exchange As Asian Stocks Rebound After Korean Fears Abate

東証ロゴ

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  北朝鮮による弾道ミサイル発射準備をうかがわせる電波信号が捕捉され、政府が警戒を強めていることを複数の政府関係者が明らかにした、と共同通信が報道。数日内の発射もあり得るとし、政府は慎重に分析しているという。

  北朝鮮リスクを警戒し、ドル・円はおよそ2カ月ぶりに一時1ドル=110円台までドル安・円高が進んだ。このほか、ニューヨーク原油先物が1.4%安と反落した影響で原油関連株が売られ、きょうの日本株は軟調なスタート。その後日経平均は一時132円安の2万2363円まで下げる場面があった。

  東京エレクトロン、SUMCOなど半導体関連銘柄の弱さも指数を押し下げた要因の一つ。米モルガン・スタンレーが、NAND価格の下落と東芝メモリを取り巻く不透明感を理由に米ウエスタンデジタルの投資判断を下げた影響から、27日の米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.3%下落。SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦チーフストラテジストは、「NAND型フラッシュメモリーの増勢が落ち、いよいよ半導体関連銘柄の株価がピークアウトする懸念が出てきた」と言う。

  円高の勢いが限られ、午前終了にかけTOPIX、日経平均ともプラス圏に持ち直したものの、午後は上海総合指数が一時0.7%安まで下げた中国株動向をにらみつつ再びマイナス推移。米格付け会社のS&Pグローバル・レーティングにより、中国当局が金融システムのリスク管理を強化することで債務不履行が増加しかねないとの指摘もあった。

  ただ、指数の下方圧力も限定的。証券ジャパンの大谷正之調査情報部長は、「米国は景気が良くなっても、政策金利を積極的に引き上げていくほどインフレ率が上がらず、日米株高長期化の裏付け」とした上で、日本株は25日移動平均線で下げ止まる傾向が続いているとの認識を示した。米商務省が27日に発表した10月の新築住宅販売は10年ぶりの高水準となり、アドビの調べでサイバーマンデーの消費は東部時間午前10時時点で前年比16.9%増だった。

  東証1部33業種は繊維、石油・石炭製品、海運、鉱業、保険、機械、鉄鋼、電機など24業種が下落。上昇は電気・ガス、小売、食料品、建設、倉庫・運輸など9業種。売買代金上位では、東レや東エレクのほか、ゴールドマン・サックス証券が投資判断を「中立」に下げたコマツが安い。公募増資による1株価値の希薄化が嫌気された沢井製薬は急落。東レについて、三井住友アセットの市川氏は「日本企業でデータ改ざん問題が相次ぐことは、海外投資家への心証は良くない」と話していた。

  半面、クレディ・スイス証券が判断を上げたテルモ、みずほ証券が中国の消費財輸入関税引き下げの恩恵を受けると評価した花王、自社株買いの塩野義製薬は高い。

  • 東証1部の売買高は14億8218万株、売買代金は2兆6175億円
  • 値上がり銘柄数は736、値下がりは1212
    SOXと半導体関連株の推移
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