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パウエル次期FRB議長、景気対策や規制で米金融当局の現状擁護

更新日時
  • 「金利が幾分さらに上昇し、バランスシートが徐々に縮小と予想」
  • 米経済と金融安定性への新たな脅威に対応する用意を整える必要
パウエル次期FRB議長

パウエル次期FRB議長

Photographer: Olivier Douliery/Bloomberg
パウエル次期FRB議長
Photographer: Olivier Douliery/Bloomberg

米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長に指名されているパウエル理事は28日の議会公聴会への準備を進める中、金融当局の現状を変えるつもりはないという点を明確にする方針だ。

  同理事は上院銀行委員会での指名承認公聴会に先立ち公表した証言テキストで、金融当局の現状を強く擁護。現行の運営と規制、景気誘導のあり方への広い支持を示唆した。

  パウエル理事はテキストで、「われわれの目的はインフレ率が当局の目標に向けて徐々に上向く中で、力強い労働市場を維持することだ」と説明。「われわれは金利が幾分さらに上昇し、バランスシートが徐々に縮小すると予想している」と述べる。

  こうした方針はイエレン現FRB議長が設定した金融政策の軌道に合致する。来年2月に任期を終えるイエレン議長の下でFRBはこの2年間に計4回利上げを実施、4兆5000億ドル(約500兆円)に膨れ上がったバランスシートの緩やかな縮小を開始した。

  市場の大方の見方では12月12、13両日に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25ポイントの利上げが実施される見込み。

  パウエル理事は規制に関しても現状維持を示唆。金融危機後の規制改革を見直すとしながらも、金融安定性を守ると明言した。

  同理事は、「米金融システムは10年前よりも力強く、回復力も増していることは疑いない。われわれは改革の中核を維持しつつ、規制の負担を緩和する適切な方法を引き続き検討する」としている。

  パウエル理事はここで述べた中核的な銀行ルールには資本と流動性の厳格な最低基準や銀行ストレステスト(健全性審査)、大手銀の「生前遺言」義務が含まれると説明した。これら規制を擁護する姿勢は、現行ルールが融資を細らせるとして積極的な緩和を望む銀行委の一部共和党議員の批判を招く可能性が高い。

  同理事は、大統領がメンバーを指名する理事会と地区連銀12行で構成される連邦準備制度の機構についてはさらに強く支持する意向を表明。「私はこの制度機構を強く支持している。金融政策に関する多様な見方を採り入れられる上に、制度としての連邦準備制度への米国民の支持を維持するのに寄与している」と論じる。 

  パウエル理事の現状擁護の姿勢は一部議員の反発を買う可能性があるものの、指名承認に差し障りはない見込み。

  同理事はまた、承認された場合は「十分な回復に向け米経済が今後も前進できるようサポート」に努めるつもりだと表明。「われわれは過去から教訓を学ぶ一方で、米国の金融安定性と経済の繁栄に対する予想外の新たな脅威に対し、適切な力をもって断固として対応する用意を整えなければならない」としている。

原題:Powell Sees Rates Rising Somewhat Further, Core Reforms Retained(抜粋)

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