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債券市場、米金融当局者のインフレ見通しに注目か-FRB議長証言へ

  • 今週はイエレン議長やパウエル次期議長ら当局者の発言機会が多数
  • 当局はこれまで以上にデータ次第の姿勢に-クリス・ラプキー氏

トレーダーは今週、米連邦準備制度の当局者らがインフレ見通しをどれほど懸念しているかを知ることになりそうだ。こうした懸念の深さは米債券市場の支配的なトレンドであるイールドカーブ(利回り曲線)のフラット化に影響を与えている。

  今週は連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長や次期議長に指名されたパウエル理事ら当局者の発言機会が多数ある。先週公表された直近の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録で、幾人かの当局者が低い消費者物価見通しに懸念していることが示され、追加利上げは経済指標次第であることが鮮明になっており、今週の講演でもインフレに関する見解が示される可能性がある。FOMCが重視するインフレ指標である10月の個人消費支出(PCE)価格指数も30日に公表される予定で、エコノミスト調査では前年同月比1.5%への伸び鈍化が見込まれている。

  債券市場にとっては、インフレ率が当局の目標を下回る中での追加利上げ見通しには大きな意味合いがあり、米国の利回り曲線が過去1カ月に約3年ぶりの急速なペースでフラット化した主な理由は恐らくその点にあるだろう。フラット化には既に一部当局者から反応が示されており、パウエル次期議長やイエレン議長の考えにもどう影響を及ぼすか、市場は耳を傾けるだろう。議事録公表を受け、トレーダーらは当局の決意を問い直し、米2年債利回りを2008年以来の高水準に押し上げたのは誤りだったのか思案しそうだ。

  MUFGユニオンバンクのチーフ金融エコノミスト、クリス・ラプキー氏は11月22日付のリポートで、「PCEコア指数に何らかの上昇の兆しが表れ始めなければ、来年はインフレに慎重な見方のFRB当局者が数人からもっと多数に増えるとわれわれは心配し始めている」と指摘。「1つだけ確かなのは、当局はこれまで以上にデータ次第の姿勢を取っていることであり、重要データはインフレだ」と述べた。

  パウエル理事の次期議長指名に関する上院公聴会が28日に行われ、イエレン議長は29日に上下両院合同経済委員会で証言する。ニューヨーク連銀のダドリー総裁は27、28、29の3日連続で講演。今週はこのほか、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁やダラス連銀のカプラン総裁らも講演する。

原題:Bond Traders Start to See Crack in Fed’s Resolve About Inflation(抜粋)

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