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主要生保8社:4-9月基礎利益17%増、円安や株価上昇で運用改善

主要生保8グループの4-9月期決算が24日、出そろった。保険本業からの収益を示す基礎利益は、円安や株価上昇による運用環境の改善や、好調な企業業績を背景にした利息配当金収入の増加で前年同期比16.5%増の1兆4308億円となった。かんぽ生命保険が前年同期とほぼ同水準だったが、他7グループは増益となった。

  買収した米生保のグループの業績反映期間が前年同期の4カ月から6カ月となった明治安田生命保険と富国生命保険は、上半期で過去最高を更新。日本生命保険では、外国債券や株式の利息および配当金等収入の増加、傘下の三井生命の大幅増益、買収した豪生保MLCの連結反映が寄与した。契約者に約束した予定利率と、実際の運用資産利回りの差額はかんぽを除く7グループで改善した。

  マイナス金利の導入による貯蓄性商品の販売抑制や予定利率の引き下げの影響で、保険料等収入は2社増収、6社減収となり、前年同期比8.3%減の11兆2030億円だった。前年度に貯蓄性商品の販売が好調だった反動で減収となった住友生命保険の古河久人執行役常務は「貯蓄性商品の販売は大きく減少しているが、保障性商品は販売件数増加、継続率も改善を続けており、業績は決して悪くはない」と述べた。

通期予想

  明治安田生命は、利息および配当金等収入が計画を上回って推移しているため、通期のグループ基礎利益予想を200億円上方修正し、5300億円程度と増益を見込む。第一生命ホールディングスは減益予想だが、株価上昇や欧州通貨に対する円安進行などで運用収益の増加を見込み、今期純利益を従来予想の1790億円から2260億円に上方修正した。

  一方、日本生命では、マイナス金利の影響で通期では減益を予想。三笠裕司取締役常務執行役員は、「上期は円安と国内企業の業績が良く想定以上に上振れしたが、通期で見ると三井生命の好調を織り込んでも少しマイナス」との見通しを示した。

  明治安田生命保険の荒谷雅夫専務執行役は、超低金利下での超長期国債による運用について「今の絶対金利では組み入れにくい資産」と指摘。理想的には金利が緩やかに上昇し、超長期債の供給が一定程度あることが必要とみており、日銀の買い入れについては「年限の長いところはどこかの段階で市場に委ねる比重を増やして欲しい」と述べた。

億円(%)保険料等収入基礎利益利差損益(実績)最終利益
かんぽ22036(-21.7)
減少
1944( 0.0)
減少
+50(+300)
縮小
 513( 20.6)
 860( -2.9)
日本27325( 3.9)
増加
3450( 0.7)
減少
+930(+675)
減少
1185(  0.1)
n.a.
第一22224( -2.1)
減少
3032(42.8)
減少(5200程度)
+744(+353)
増加
1284( 21.1)
2260( -2.3)
明安14828( 1.0)
増加(30800程度)
2732(23.0)
増加(5300程度)
+974(+671)
横ばい
1018( -5.2)
n.a.
住友13502(-21.7)
減少
1684(23.1)
減少
+227( +40)
順ざや
 308( -8.8)
 n.a.
T&D 6902( -5.8)
 n.a.
 825(12.7)
 n.a.
+200( +93)
n.a.
 441( -8.5)
 740( -1.6)
朝日 1888( -1.0)
 横ばい
 148(91.8)
 横ばい
-305(-348)
改善
 247(132.3)
 n.a.
富国 3325(-13.8)
 減少
 493(17.1)
 微増
+145( +63)
増加
 383( 21.8)
 n.a.

※保険料等収入と最終利益は連結、上段は2017年9月実績、カッコ内は2016年9月期との比較(%)、下段は通期予想。基礎利益と利差損益はグループ(傘下生保合算値)、傘下生保がない場合は単体
※利差損益の「+」は順ざや「-」は逆ざや、カッコ内は16年9月実績

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