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【日本株週間展望】上昇、良好な経済指標と米税制改正への期待

  • 米GDPで堅調な経済を確認、ブラックフライデーの消費好調も期待
  • 米議会の審議によっては日経平均2万3000円回復の可能性
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Photographer: Noriko Hayashi
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Photographer: Noriko Hayashi

11月5週(11月27日ー12月1日)の日本株相場は上昇が見込まれる。国内外で発表される経済指標が良好な経済状況を示す可能性が高く、景気堅調を背景とした企業業績拡大が意識される。米税制改正議論への期待も根強い。

  米国では、28日に11月の消費者信頼感指数、29日に7-9月の実質国内総生産(GDP)改定値、30日に10月の個人消費支出と、消費を中心とした足元の景気動向を確認できる指標の発表が相次ぐ。ブルームバーグ調査ではGDPの市場予想は前期比3.2%増と、速報値の3%増からの上振れが見込まれている。消費者信頼感指数も123.5と高水準を維持する見通しで、ブラックフライデーの小売売上高を加えた一連の指標を受けて米国株相場は高値圏を維持できそうだ。

  国内では30日に10月の鉱工業生産、1日に10月の全国消費者物価指数(CPI)が発表される。ブルームバーグの調査によると、生鮮食品を除くコアCPIの市場予想は0.8%上昇と、前月の0.7%上昇から伸びが拡大する見込み。ただ日本銀行が目標に掲げる物価上昇率2%は依然遠く、金融緩和継続との見方が強まり株式の買い安心感をもたらす。

Shoppers Inside A Best Buy Co. Store For Black Friday Sales

大型テレビを購入する米消費者

Photographer: Luke Sharrett/Bloomberg

  議会審議が再開する米国では税制改正議論の進展が期待される。下院の税制改革法案は法人税減税の実施は2018年だが、現在の上院案は19年以降に先送りとなっている。SMBC信託銀行の山口真弘シニアマーケットアナリストは、上院案で減税のタイミングが意外と早まったり、財政出動に前向きな内容に固まれば米金利上昇・円安・株高のシナリオになり、日経平均株価は2万3000円台に乗せる公算があるとの見方を示した。一方、金融引き締め懸念で23日に急落した中国株が再度波乱となれば、世界のリスクマネーの流れに影響を与えるとの不安はくすぶる。第4週の日経平均は週間で0.7%上昇し2万2550円85銭。

日経平均株価の推移
  • 市場関係者の見方

富国生命保険の山田一郎株式部長
  「日本企業の業績上振れ期待は続くが、高値後のポジション調整もありもみ合いと予想する。世界景気は良好で日本企業は現地でのトップライン増加が見込め、好業績のモメンタムは崩れていない。米国経済は堅調で急激に悪化するとは考えにくい。指標がしっかりした数字ならそのまま株価にプラスに働き、悪くても大きく下げる理由にはならない。今はまだ9月から1カ月半続いた急騰後の調整局面、日経平均の200日移動平均線との乖離(かいり)率は13%と依然高く、売られやすい状況」

SMBC信託銀行の山口真弘シニアマーケットアナリスト
  「即座に法人減税の効果が見込める下院の税制改革法案に対して、現状の上院案は減税実施が19年以降と先送り。上院案で減税のタイミングが意外と早まったり、財政出動に前向きな内容に固まれば米金利上昇・円安・株高になる。ブラックフライデーの小売売上高、GDPや消費者信頼感指数などで米景気の堅調さを確認できれば米国株は高値圏を維持、日本株にもプラス効果が波及する。ただ、サウジアラビアを中心に地政学的リスクが高まる中、30日開催の石油輸出国機構(OPEC)総会で減産延長が妥結しないと原油価格は下落、いったんリスクオフになることも考えられる」

東京海上日動火災保険ポートフォリオ運用グループの桑山祐介課長代理
  「マクロ経済指標が世界的に良く企業業績も良好、インフレ指標が上振れることもない中で日本株は緩やかな上昇を見込む。FOMC議事録をきっかけに18年の米国の利上げペースに対する市場の織り込みが低下しており、株高を後押しする。金融引き締め懸念で中国株が下落、今は中国国内だけのリスクにとどまっているが、グローバルな影響への懸念が高まればリスク要因になり得る。日経平均の予想レンジは2万2000ー2万3000円」  

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