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【インサイト】米国投資家、国際ETFを通じて日本株に投資

Tokyo Stock Exchange As Asian Stocks Rebound After Korean Fears Abate
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
Tokyo Stock Exchange As Asian Stocks Rebound After Korean Fears Abate
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本の株価は年初から23%上昇している。日銀が日本の上場投資信託(ETF)400億ドル相当以上を買い入れる中、米国投資家がこの上昇の流れに乗じる様子はない。しかし、2017年に650億ドルを投じた国際先進国市場ETFを通じ、米国投資家の日本株への投資意欲は依然高い。

・日銀のETF買い入れ額は450億ドルに上る

  日銀は景気刺激策として絶え間なく国内ETFを買い増している。年初からの買い入れ額は450億ドルに上り、日本株の年初からの23%上昇に一役買った。しかし米国の投資家は日本ETFから資金を引き揚げている。これは、より幅広く先進国市場ETFを保有したいとの考えからだろう。また、2012年の安倍晋三首相就任後の2年間で300億ドル以上に膨らんだ日本ETFのエクスポージャーを、縮小する狙いもあると思われる。

日本と米国に上場する日本のETFの推移

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・米国投資家は広範なETFを通じて日本株に投資できる

  日本ETFを買い増さないからと言って、米国の投資家が日本株への投資を避けているわけではない。今年に入って国際先進国市場ETFに流入した650億ドルの約4分の1が日本株への投資だった。iシェアーズ MSCI EAFE ETF(EFA)およびバンガードFTSE先進国市場ETF(VEA)構成銘柄に占める日本株の比率はそれぞれ24%、20%と高水準だ。次いで年初から25%上昇した欧州株の比率が高い。

MSCI EAFE構成銘柄の推移

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・日米金融政策の相違が日本の株価を押し上げている

  今年は緩やかに円高が進み輸出企業への逆風となっているにもかかわらず、東証株価指数(TOPIX)は上昇傾向が続いている。 ドル高とTOPIXの過去5年間の相関は平均0.65だが足元では0.70に近い。 連邦準備制度理事会(FRB)と日銀の金融政策の相違から、短期と長期の双方で金利差が引き続き拡大する可能性がある。

  10年物国債の日米の金利差とドル高の1年間の相関は0.76と高い。米国は日本にとって中国に次ぐ第2の輸出市場だが、貿易黒字の大半が米国向けだ。円高がさらに進めば日本株式への逆風となるだろう。

TOPIXとドル円相場との1年間の相関

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日本株上昇率は米国株を上回るが、アジア株を下回る

  今年の日本の株式市場の上昇率は年初から23%と、米国S&P500株式指数をドルベースで7%上回る勢いだ。しかしアジア株はこれをさらに上回り、その大半が中国テクノロジーセクターの93%上昇による。テンセントとアリババだけでMSCI ACアジア(除日本)の10%を構成し、両銘柄とも株価が年初から2倍になった。予想PER基準では、日本株はアジアの他の国に比べて12%高い水準で取引されているが、過去5年の平均である18%、7年の平均15.8%を共に下回っている。

  円高は内需株に有利に働くことから、今年、日本市場では小型株の株価パフォーマンスが大型株を4%ポイント上回って推移している。昨年の小型株の株価と円高との相関は平均0.87だった。

2017年の株価パフォーマンス

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原文の英字記事はこちらをクリック
U.S. ETF Investors Go Beyond Japan to Get Abenomics Exposure

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