【NY外為】ドル反落、米国債イールドカーブのフラット化背景
Dennis Pettit、Alexandria Arnold-
ユーロは朝方の下げから反転、ドル安基調支えに
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カナダ・ドルとメキシコ・ペソ上昇、NAFTA交渉合意期待で


21日のニューヨーク外国為替市場ではドルが反落。世界的に国債相場が上昇し、米国債のイールドカーブが一段とフラット化する中、ドル指数は日中安値圏にとどまった。
ドルは主要10通貨の全てに対し下落。ユーロは対ドルで一時0.2%近く下げていたが、ドル安基調を背景に持ち直し、上げに転じた。北米自由貿易協定(NAFTA)交渉が一部のセクターで合意に近づいているとの報道を受け、カナダ・ドルとメキシコ・ペソは上昇した。
ニューヨーク時間午後4時30分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.3%低下。ユーロは対ドルで0.1%上げて1ユーロ=1.1742ドル。ドルは対円で0.2%安の1ドル=112円45銭。

薄商いの中、特異な相場変動の影響が通常の取引以上に誇張される展開となった。リアルマネー勢によるユーロ・円クロス持ち高の巻き戻しを背景に、円はドルに対し上昇。トルコ・リラはドルに対し過去最安値を更新。スウェーデン・クローナは、中央銀行当局者の楽観的な発言を手掛かりに対ドルで急伸した。
ドルは円に対して112円18銭の日中安値まで下げ、その後下げ幅を縮小したが、米国債利回りの上昇を受けた前日の上昇分の大半を失った。
欧州時間の取引
感謝祭(米国)の祝日を控えて投資家は新しいポジションの形成に消極的で、主要10通貨は狭い値幅での取引となった。それでも、ドイツ再選挙実施の可能性や、英国が欧州連合(EU)離脱交渉で新たな提案を準備しているとの報道など、不透明性の高い問題の幾つかが投資家に意識された。
ユーロは対ドルで小幅高。1ユーロ=1.1758ドルの日中高値をつけた後、前日終値を挟んで上下に振れた。リアルマネー勢とマクロ投資家はドイツに関する最新ニュースにあまり大きく反応していないと、トレーダーらは指摘した。
原題:Dollar Falls Amid Curve Flattening; Mexican Peso, Loonie Gain(抜粋)
Euro Overlooks German Developments, Krona Tests Key Chart Level(抜粋)